
女囚人といえば、木曜洋画劇場などで扱われる「女囚人コマンドー」などのB級ライトすけべ映画という印象ですが、ピアニストものが好きなヨーロッパはやはり違います。出尽くした感があったピアニスト関連映画、今度はどんなピアニストだ?と思ったら、ピアニストと女囚人をかけるとはすごい、センセーショナルでした。
ハリウッドとかなら、多分ここでピアノ教師をメリル・ストリープみたいな女優を使ってすんごい魅力的な人物に描く気配がするんですけど、質実剛健ドイツは、ピアノ教師がもう、超さびれたおばあさんっていうところがいいです。鉄のパンツはいてるような処女性を持った、真面目で融通がきかなくてなんか貧乏臭くて、とにかく近づきたくない感じのばあさんなんです。だからいいんだなあって観ていてどんどんばあさんが好きになっていくのです。
天才ピアニストのジェニーは、これまたすんごい顔は普通なんですけど、ピアノを弾いている時の輝きと美しさが、狂気を伴っていて、涙を出させます。観ている者に。生い立ちの悲惨さとかもすごい手伝ってるけど。
どうでもいいことですが、ドイツの人の名前をカタカナで書く時の不自然さといったらないです。「スヴェン・ビッピッピ」って難しすぎるでしょう。「モニカ・ブライブトロイ」とか。こっちが勝手に書いといて大きなお世話ですけど。そんでまた、暗いんです。映像がクラ〜イよヨーロッパは〜。

16日17日と、ペーターズギャラリーで審査員の方々によるワンデースクールが開催されましたので、またもや山から這い出て来ました。
16日は選んでいただいた宮古美智代さんが講師でした。20人くらいの生徒さんが集まり、一人一人のファイルを宮古さんが丁寧に見て、コメントをくださいました。最初はみんなも宮古さんも、手探りという感じだったのですが、どんどんヒートアップしてきて、時間があっというまに過ぎて行きました。
そして、私のファイルの番になって、宮古さんから言葉をいただきました。これから私はこの言葉を胸に1000年生きていけると思いました。生まれて来てよかったと本気で思いました。分数のテストは全部0点でしたし、自転車も小6まで補助輪付きの人生でしたが、わたしは生まれて来てよかったです。
自分ではない人が、自分が感じているあやふやなものを感情を込めてここまで言葉にしてくれたということが、夢かと思いました。私の海馬録音部門で毎日再生します。ありがとうございます。
17日は鈴木成一さんのスクールでした。こちらも生徒さんのファイルを見ながら鈴木さんがコメントをくださる形式でした。審査員の方々は、全然手を抜かないです。自分がひとりひとりの思いをのせているんだ、と考えてくれている。ものすごく丁寧。鈴木さんは、すごく男気を感じる話し方でかっこよかったです。ざく!ばしっ!どかーん!たまに沈黙。たまに笑う。
またもや、夜行バスで三重に帰る時間となり、泣く泣く途中退場。夜行バスでは、ワンデースクールの事やギャラリーに足を運んでくださった方の顔が走馬灯状態で流れ続け、寝返りを300回くらい打ち続けて、一睡もできず、、、。

撮影中に他界した主演のヒース・レジャー、その彼の遺志を継ぐ為に出演したジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルという大スター達。
このドラマチックなニュースのために、別の話題性をもって迎えられたこの映画ですが、ストーリーもそれに負けないくらいおもしろかったです、ちゃんと。
子どもの臓器売買とか、人種差別とか、暴力警官とか、かなり刺激的でシニカルな話題を、まるでミュージカルかサーカスのように幻想的でカラフルな映像とともに魅せてくれました。
スーパーモデルのリリー・コールが、演技経験が浅いにも関わらずとても演技が上手かった。声がかなりハスキーで、演技に力強さを感じました。あの浮き世離れしたビジュアルと、演技力があれば、もう恐い者なしです。これからも応援したいと思いました。
ヒース・レジャーは、もうこれが最後の作品なんだと思うと、スクリーンで笑ったり怒ったりしている彼が、非常に神々しく観えました。

2日にチョイス大賞展の授賞式がありましたので、三重の山から降りてトウキョウシティに這い出てまいりました。
私は過去二回、運良くチョイスに入選し、この大賞展授賞式も3回目となりましたが、、、。過去二回は、ほとんど誰とも口を聞けず、名刺も渡せず、うつむきながらの2時間を過ごし、うつむいたまま帰宅しておりましたが、今回初めて、顔を上げて色々な人と話す事ができました。仲良くしていただいた皆様、どうもありがとうございます。
しかし毎回、審査員の方々はやはりスターですので、長蛇の列の先に真珠のように輝いているか、円陣を組まれた中央に座る仏陀のように輝いているかのどちらかで、とても近づく事ができずに今年もあきらめておりました。
ただ今回、どうしても選んでいただいた荒井良二氏にはお礼を言いたくて、ねばって最後まで残っていた所、警備が手薄になった神様に話しかけるチャンスがやって参りました。
しかし興奮と緊張と嬉しさが頂点に達した私は、事もあろうに、、、泣きました。色々話す前に泣いてしまったので、狂ったファンそのものになってしまいました。荒井さんは、アホなファンを目の前にびっくりしながらも、優しい言葉をかけてくださいました。荒井さんはものすごいかわいい赤いニットを着ていました。嬉しくて帰りの電車でもなぜかぼろぼろ泣きました。

BSでやってたのを母親と観ました。母は意外にも、「だらだら系」の映画が好きだったらしく、この起承転結のわかりにく〜いぼよよ〜んとした映画をとても気に入っていました。しかも普段全くテレビを観ない母は、初めて観た「塚地武雅」をいたく気に入り、「かわいいわ〜、このコかわいいわ〜」を連発していました。なんだか私まで嬉しくなりました。
私はひとつ上の姉がいますが、間宮兄弟ばりに仲がいいです。一緒には暮らしていませんが、たまに会うと姉から離れません。だからとっても間宮兄弟の気持ちが分かります。一緒にいたら、遠慮もなくて、ず〜っと楽しい事しか起こらないのです。
間宮兄弟は、お互いに東京都に関するクイズを出し合ったりしていましたが、私達は昔よく「妖精の名前を当てるクイズ」という謎のゲームをしていました。この間それを姉にやろうと言ったら、姉は妖精の名前を全部忘れていました。ショックでした。ちなみに、松ボッックリの妖精は「キャデルコン」というのです。