忘れかけていた映画イラスト、、、。最近面白いと思う映画を観ていませんでした。が、このパーマネント野ばらは久しぶりにひりひりっと胸が痛んだので、覚えておきたいな〜と思いました。
これは原作者が西原理恵子さんです。西原さんの故郷の高知県の漁村が舞台なんです。私にとって、高知県は坂本龍馬の故郷だし、高知弁はかわいいし、良いイメージしかなかったのですが、県民の幸福度調査では極めて順位が低く、西原さん曰く、「私の故郷は、ヤンキーと水商売の女の人しかいなかった、最貧困街で早く出て行きたかった。両親は毎日ケンカしてた。」とかなんとからしいです。
この映画は、そういう漁村が舞台になっているようで、一度は村を出たものの、離婚して帰って来たナオコ(菅野美穂)が主人公です。ナオコの母が経営するパーマ屋「野バラ」を手伝いながら、一人娘を育てるナオコ。その店にやってくる常連客のおばちゃんや、ナオコの幼なじみとの平和で下世話でちょっとえげつない日常のやりとりがおもしろおかしく流れて行きます。みんな、どこかちょっとズレていて、ナオコ自身も、観ている私自身も「まともな人はナオコしかいないじゃん」と思ってしまいます。そう思っていたら、ラストにものすごいひりひりとした衝撃が待っています。
ラストの、菅野美穂の表情があまりにも綺麗で、そこだけ巻き戻して何度も私は観てしまいました。しまいには、写メでその場面だけ撮って、いつでも観れるようにしています。本当に奇麗で、観るといつでもヒリヒリとした気持ちが蘇ってくる、そんな表情なのです。
もう1つの大きな魅力は、ナオコの幼なじみ役で出ている小池栄子です。私は最近「カンブリア宮殿」を毎週観ているので、小池栄子が妙に好きになっていました。昔「ケイリ〜ン場に〜コイケエイコ〜!」という競輪のCMに出た時は、アカン方向へ行ってしもうたと思っていた小池さんでしたが、実はあれから何かどんどん魅力的になっている小池さんです。ナプキンのCM止まりだったサトエリを大きく追い抜かしてしまいました。もうグラビアアイドルだったころの面影なんてなくて、本当に素敵な女優さんになったもんだな〜と小池さんをまぶしく思う今日この頃です。
この「野バラ」の小池さんを是非皆さんにも観ていただきたいと思います。好きになるよ。
ジブリ映画は絶対に映画館で観たい。そんな想いをぶらさげて、夜10時からのレイトショーに単身乗り込んできました。なぜかスターウォーズのTシャツを着て。完全にアニメおたくっぽいアラサー!ですけど、いいんです。リラックスした状態じゃないと映画なんて楽しくないから、ノーメークでいいの。
近頃、宮崎駿さんは、どうも後継者を育てる事に頑張っている。絶対誰も駿さんにはなれないけどね、、、。アリエッティも違う監督でした。
そして、今回なんと、、、「ゲド戦記」で完全に大失敗をしたと思われる息子の吾郎サンが監督とな。ということでそんなに期待をせずに観に行きました。吾郎サンがやらかしませんように、、、。
結果、とっても良かったです。帰りは、まだ覚えてないけど雰囲気だけどうにかつかみながら主題歌を口ずさんで帰って来ました。CDほしいな。
「古き良き」が大好きなジブリ映画らしく、日本の西洋建築が大好きなジブリ映画らしく、たまにボソボソ言ってて聞きづらいんだけどなんかそれがいい味出してる声優さん使いとか、絶対ちょっと何か伝えたいんだよね?というテーマをさらりとおもしろくしてくれて〜。あ〜ありがとうありがとう。私は満足です。
すごいな〜と思ったのが、主人公の海ちゃんが、働きすぎな事。誰よりも早く起きて、下宿屋のすべてを切り盛りしているのです、16歳なのに。海ちゃんが遅くに帰って来て、夕飯の支度を6人分しなきゃいけないのに、兄弟はテレビ観てて。なのに、新聞部の手伝いもして。「私にはできない」と、映画を観ながらワナワナと手が震えました。
でも、1960年代はきっとみんなが時間が惜しくて惜しくてたまらなかったんだろうなと思いました。みんなが当たり前のように全力で動いている。路上で熱く語っている。廊下で、教室で、これからの日本の事を語っているのです。
高度経済成長時の日本というのを、ドキュメンタリーとか、ドラマとかでちょっとは知っているけど、アニメでそれを表現するとそれは何十倍も浮き出て見える。それをわざわざ絵にして、台詞にして、ひとつひとつ起こしてアニメという形にしているから、ひとつひとつの「今との違い」が浮き上がってくる。それを観るのがすごく私はおもしろかったし、宮崎さんが「君たちの親は、こういう日本を生きて来たんだよ。」とわかりやすく教えてくれているようでした。
今の私達が、あのころのように振る舞える訳ではないけど、知る事はとっても大事だ。
この映画のスピードと、大音量の音楽と、あとは映画館が蒸し暑すぎて、観終わった頃にはヘトヘトになっていました。オレンジジュースがぶ飲みしました。
世界で5億人が登録してるフェイスブックらしいですけど、ええ?なんですって?日本人もそんなに使ってるの?という感じでした、私のような携帯もロクに使いこなせないような者には。もちろん登録してませんが、、、。分からない、世界中の人と友達になれるという感覚が。ディズニーランドのイッツアスモールワールドだけでお腹いっぱいですもの。英語もしゃべれないし、もうだめだ。ある意味スモールワールドだ。
なんだか理解不能な世界の話だったので、もっぱら関心ごとは主人公マークのファッションでした。なんで西洋人ってただのグレーのパーカーがあんなにかわいく着こなせるんだろう?GAPってアメリカ人しか似合わないんじゃないかと思いました。なんだかそれがうらやましかった。あとは、白いシャツを下に着て、ニットと一緒にまくりあげてた格好とかラグランスリーブとかが、無性にかわいかったなあ。
好きなのと似合うのは違うから、私があんな格好したらコンビニに行くだらしないアラサーにしかならないんだわ。最近知ったよ、好きなのと似合うのは違うって事がさ、、、。
映画を観たら、本当のフェイスブック創始者のお顔を拝見したくなってネットで見つけました。年下だった、、、。似てた。でも本人は「世間の噂を色々気にしてたら前には進めないし、本当にやりたいことを見失ってしまうから、ボクは気にしない。」というてはった。あくまでもこの映画はフィクションということですね。でも私は映画のマークとっても好きだったけどな、、、。
これ実話?!と観ている間何度も確認してしまいました。それくらい信じられないようなすさまじい展開でした。内容は相当刺激的なはずなんですけど、クリント・イーストウッド監督独特の品のあるセピアな色味と音楽で、映画全体が深〜〜〜い味わいを醸します。手に汗握りつつ、とても品があるんですこの映画は。監督に転職してよかったね〜本当に、クリント・イーストウッドさんは。
1930年代のアメリカの女性のファッションも、淑女っぷりが全面に押し出されていてとても良かったです。フェルト帽子かぶりたくなっちゃうわ。キャメルのコート探しにいきたくなるわ。そこにブローチつけたくってどうしようもなくなること間違いなしです。
アンジェリーナ・ジョリーが痩せ過ぎていて、もう本当に可哀相になってきます。しかもシングルマザー。息子の身長を毎日毎日計って、大切に大切に育てていたのに、ある日突然行方不明。考えただけで涙が出るわよ?警察に電話しながら、どうしようもなくなって涙がにじんでくるところなんか、もらい泣きます。でもこれで太ってるおばさんが「うちの息子おらへんねん、この子よその子やって言うてるやろ!」っていっててもあんまり可哀相に見えなかったでしょうね。ははは。
当時のロサンゼルス警察の腐敗ぶりも、もう笑うしかないくらいのひどさで不条理ワールドです。でもきっと知らないだけで、今でもこういうことは山ほどありますよね、間違いなく。映画を観ている時に、隣で姉が「よかった〜今の日本に生まれて〜。」とつぶやいていましたが、いつ自分が不条理ワールドに巻き込まれるやもしれないよ。そのときに、果たして自分は闘えるのだろうか?と問いかけました。えへへ、そんなの分かんないね。
多分村上春樹を好きな人はみんな「ハルキスト」なんて呼ばれたくないだろうな、と思います。村上春樹を好きな人はたぶんそういうのを一番嫌がる類の人々だろうと思うからです。村上春樹自身もそういう種類の物事からは距離をおきたがっているでしょう。
私は村上春樹の本は好きです。でも自分はそもそも読んだ本の種類が多いとは思えないので、その今まで読んだ少ない本の中では村上春樹は一番好きだという感じです。その中でもノルウェイの森はやはり一番印象深い本なので、公開を楽しみにしていました。
菊池凛子さんがとても良く、暗くてどこを見ているのか分からない目の演技や、「悲しくて悲しくて死んでしまいそうだ」という気持ちになるように泣くシーンが見ていてざわざわしました。となりのトトロでさつきが泣くシーンと同じという訳ではないんですが、胸がざわざわする、という点では私の中で似ています。泣くシーンだけでももう一度観たい。
松山ケンイチは最近テレビでの訛りが目立ち過ぎていて、もう全部なまって聞こえました。緑が「ワタナベ君、青森は行った事ある?」と聞いてワタナベ君が「ないよ」と答えるシーンは「おまんのふるさとやろが」と言いたくなりました。
緑を演じる水原希子さんは、歩くと「キュッキュッ」と音がしそうなほど鼻や口の締まり具合がかわいかったです。声も初めて聞きましたが、いい声しています。ちょっと低めなのに甘いという、、、。
ハツミ役の初音映莉子さん。初めて見ましたが、彼女が登場するシーンだけ突然昔の香港の歓楽街のような雰囲気になり、でも上品なんです。とても上品。特別な空気を持っていたと思います。顔は際立った特徴があるわけではないんですが。
玉山鉄二さんは、70年代ぴちぴちタートルネックを着るのをよくOKしたなあと思う程、なんだかぴちぴちすぎてお笑いのように見えました。「監督は笑わそうとしているのかもしれない」とさえ思いました。しかし鉄二の印象がそれで良くなりました。
時に大自然を映し出したり、70年代のアングラな雰囲気を醸し出したりする映像がとてもかっこよくてきれいで、トラン・アン・ユンさんのような美意識の方に映画を撮っていただいて私はとても嬉しく思いました。特に風の強い中で直子とワタナベが恥ずかしそうにしている映像が好きでした。
あとは、女性の裸がでてくるわけではないのに、異常に生々しく感じました。これは一人で観ないと気まずさに耐えられないと思います。くれぐれも親と観るのだけはやめてください。