これ実話?!と観ている間何度も確認してしまいました。それくらい信じられないようなすさまじい展開でした。内容は相当刺激的なはずなんですけど、クリント・イーストウッド監督独特の品のあるセピアな色味と音楽で、映画全体が深〜〜〜い味わいを醸します。手に汗握りつつ、とても品があるんですこの映画は。監督に転職してよかったね〜本当に、クリント・イーストウッドさんは。
1930年代のアメリカの女性のファッションも、淑女っぷりが全面に押し出されていてとても良かったです。フェルト帽子かぶりたくなっちゃうわ。キャメルのコート探しにいきたくなるわ。そこにブローチつけたくってどうしようもなくなること間違いなしです。
アンジェリーナ・ジョリーが痩せ過ぎていて、もう本当に可哀相になってきます。しかもシングルマザー。息子の身長を毎日毎日計って、大切に大切に育てていたのに、ある日突然行方不明。考えただけで涙が出るわよ?警察に電話しながら、どうしようもなくなって涙がにじんでくるところなんか、もらい泣きます。でもこれで太ってるおばさんが「うちの息子おらへんねん、この子よその子やって言うてるやろ!」っていっててもあんまり可哀相に見えなかったでしょうね。ははは。
当時のロサンゼルス警察の腐敗ぶりも、もう笑うしかないくらいのひどさで不条理ワールドです。でもきっと知らないだけで、今でもこういうことは山ほどありますよね、間違いなく。映画を観ている時に、隣で姉が「よかった〜今の日本に生まれて〜。」とつぶやいていましたが、いつ自分が不条理ワールドに巻き込まれるやもしれないよ。そのときに、果たして自分は闘えるのだろうか?と問いかけました。えへへ、そんなの分かんないね。