ジブリ映画は絶対に映画館で観たい。そんな想いをぶらさげて、夜10時からのレイトショーに単身乗り込んできました。なぜかスターウォーズのTシャツを着て。完全にアニメおたくっぽいアラサー!ですけど、いいんです。リラックスした状態じゃないと映画なんて楽しくないから、ノーメークでいいの。
近頃、宮崎駿さんは、どうも後継者を育てる事に頑張っている。絶対誰も駿さんにはなれないけどね、、、。アリエッティも違う監督でした。
そして、今回なんと、、、「ゲド戦記」で完全に大失敗をしたと思われる息子の吾郎サンが監督とな。ということでそんなに期待をせずに観に行きました。吾郎サンがやらかしませんように、、、。
結果、とっても良かったです。帰りは、まだ覚えてないけど雰囲気だけどうにかつかみながら主題歌を口ずさんで帰って来ました。CDほしいな。
「古き良き」が大好きなジブリ映画らしく、日本の西洋建築が大好きなジブリ映画らしく、たまにボソボソ言ってて聞きづらいんだけどなんかそれがいい味出してる声優さん使いとか、絶対ちょっと何か伝えたいんだよね?というテーマをさらりとおもしろくしてくれて〜。あ〜ありがとうありがとう。私は満足です。
すごいな〜と思ったのが、主人公の海ちゃんが、働きすぎな事。誰よりも早く起きて、下宿屋のすべてを切り盛りしているのです、16歳なのに。海ちゃんが遅くに帰って来て、夕飯の支度を6人分しなきゃいけないのに、兄弟はテレビ観てて。なのに、新聞部の手伝いもして。「私にはできない」と、映画を観ながらワナワナと手が震えました。
でも、1960年代はきっとみんなが時間が惜しくて惜しくてたまらなかったんだろうなと思いました。みんなが当たり前のように全力で動いている。路上で熱く語っている。廊下で、教室で、これからの日本の事を語っているのです。
高度経済成長時の日本というのを、ドキュメンタリーとか、ドラマとかでちょっとは知っているけど、アニメでそれを表現するとそれは何十倍も浮き出て見える。それをわざわざ絵にして、台詞にして、ひとつひとつ起こしてアニメという形にしているから、ひとつひとつの「今との違い」が浮き上がってくる。それを観るのがすごく私はおもしろかったし、宮崎さんが「君たちの親は、こういう日本を生きて来たんだよ。」とわかりやすく教えてくれているようでした。
今の私達が、あのころのように振る舞える訳ではないけど、知る事はとっても大事だ。