
イギリスのブラックプールへ行って来ました。話せば長くなりますが、私の父はマジシャンです。3年に一度FISMというマジックの世界大会が主にヨーロッパで開催されます。うちの父はかつてその大会の日本人審査員をしていました。その流れで3年に一度家族でマジックの世界大会を観に行くという機会が巡って来ます。父は毎回行きますが、私達は夏休み前なので学校もあり、たま〜にしかついていけません。それでも小学校4年生から、そういった理由で旅行をしてきました。
それでたまたま、今回はイギリスのブラックプールで行なわれるということなのです。父が先生をやっているマジッククラブの人々とも一緒に12日間の長旅です。最高齢の方は83歳、、、。個性豊かな人々とのツアーの始まりです。
ああ!そう、今回の旅では、仕事の忙しい夫を残してきてしまいました。ひどい嫁です。夫におみやげは何がいい?と聞くと「空からの景色をたくさん撮って来てほしい」と、、、。泣かせるぜ。シソの葉に水をやっておくれ。
ブラックプール、、、。リバプールはよく聞くけどブラックプール?旅行前にネットで情報を検索してみましたが、あまりヒットせず。ダンスで有名なのだとか。うっすら不安を抱えながら、全部で14時間の飛行機の旅を経てようやく到着。
エコノミークラスの椅子は殺人椅子だと時々思います。

正直に言おう。父以外は実はマジックに興味がない。母、姉、私はマジックに興味がない。なのでただ旅行がしたくてついて来ている。しかし母はついにマジッククラブに入会し、健気に、実に健気に最近マジックを始めた。結婚して30年が過ぎてようやくといえばようやくですが。
マジックの祭典に、マジックの興味がない者が潜入すると温度差がものすごい。みんなが歓声をあげているときにうっかり寝ていたりする。私と姉はよく寝てしまって父に怒られたりした。なので今回は無理せずに後ろの方でひっそりと観る事にした。

会場内は凄まじい熱気。世界にこんなにマジックに本気の人々がいるということに驚く。そしてなぜか申し訳ない気持ちになる私。みんなマジックが大好きだから、全力で盛り上げようとする。その光景を観るのは好き。
私は自分はマジックをしないけど、小さい頃からけっこうな量のマジックショーを観て来た。うまい下手もかなり理解できる。私としては、派手な人ほどなんか下手だ。衣装や爆竹や小道具でどうにかしようというのが見え見えなのだ。反対に、手先の動きだけで素晴らしいマジックを見せてくれる人もいる。ステージに一人でぽつんと立って、次々と人を驚かせるのだ。そういう人はやはりかっこいいと思う。
ということで、しばらくはイギリスについてのブログが続きます。

愛知県にいるうちにできるだけ愛知のものを観ようシリーズ。この日は国宝の犬山城に行きました。夫はこれですべての国宝の城を制覇したらしい。でもそんなに城が好きなようにはあまり見えないぞ。今まで夫と4つくらい城に登ったけど、特にうんちくを言う訳でもなく無言で廊下を歩いている。一体どんなことを思って城を見ているのか我が夫ながら謎だ。

これが天守閣からの眺めでござる。このお城は天守閣の周囲の囲い?みたいなものが非常に簡素で、気を抜いたら落ちそうな作り。木の板の廊下の隙間からは下の景色が見えている。ちょっとこわい。でもやっぱり高い所はいいなあ。あれ?振り返ると夫がいない。城は好きだがどうやらこの簡素な作りに恐怖を覚えたらしく、避難していました。

城下に降りると戦国武将の格好をした人が座ってた。それを後ろから眺める夫。別に武将には興味がない様子。武将は外国の青年達と楽しそうにお話ししてた。普通武将は外人をみると「おのれー!天狗めー!」といって抜刀するものだと思っていたのでほほえましい光景だ。聞き耳を立てていると「オレはオーストラリアにも行ったんだけどさあ。」と、なんかすごくフランクに武将がしゃべってた。いい時代になったよね。

城下町は、伊勢のおかげ横町みたいに色々楽しげな商業施設が並んでいた。名産はげんこつ飴とか五平餅とか守口漬けらしい。色々美味しそうなものが並ぶ中、私は一番食べたい物はなんだろうと思案していた。
なやんだ挙げ句「ソフトdeもりぐち」という守口漬けのソフトクリームに決めた。「ソフトdeげんこつ」(げんこつ飴のソフトクリーム)とどっちにしようかと思ったけど、めずらし度でいったらまちがいなくソフトdeもりぐちだろうと。めずらし好きのうちの姉がこの場にいたらきっとこっちにするに違いない。

これが守口漬けのソフトクリーム。うみゃい!!!!とってもうま〜〜〜い!濃厚な塩キャラメル味のような、感じ。例えて言うなら。みなさんもこれでイメージできたと思います。ソフトクリーム好きのねえちゃんにも食べさせてやりたい。
このお店の前に座ってべろべろ食べてたら、道行く人々が「げー守口漬けのソフトだってよー無理ー。」とか言う人がけっこういた。こんなに美味しいのに。もったいない。
駐車場に戻る途中大きな体育館があって、そこに若い男女が吸い込まれて行く光景を見た。係の人が誘導していたので何をしてるのか聞いてみたら「城コン」だという。わかりやすくいうと地域の集団お見合いみたいなやつ。最近流行ってるらしい。新しい催しものをして地域を活性化させるのはいい事だ。
私が入りたそうにしていると察した係の女性は、10月にもまたありますので是非そのときに!と丁寧に教えくれた。

ご近所に住む友人ヨーコちゃんと名古屋市科学館へ行く。ここのプラネタリウムは2011年にリニューアルして以来土日は大行列の大盛況でなかなか入れず、平日しかもはや入れんだろう、というのが常でありました。よって、産休に入ったばかりの妊婦ヨーコちゃんと、平日に行って来ました。
ちなみに、写真の球体の部分がプラネタリウムね。
朝9時半からチケット購入ができるので、それくらいに行ったらもう行列ができておる。私達は12時半の回のチケットを購入。時間までは科学館の展示物を観て回りました。

平日の館内は幼稚園生でひしめいておりました。「不思議のひろば」で我先にと不思議を体験しようとしている園児たちに押しのけられながら、私達もゆるゆると不思議を楽しむ。写真は小さく写る鏡。ちょっとわかりにくいけど。向こうにチビになった私が写っています。
そのほか水のひろばとか、竜巻ラボとか宇宙の姿とか、でんじろう先生がここに居てくれたらもっとおもしろかったのにと思いながら、色々よく分かっていない主婦の二人は、途中で全然関係ない噂話などしながら進む。

そんな私達が唯一歓声をあげたのが、この恐竜のうんこ化石であった。ヨーコちゃんも私もやたらこのうんこだけ激写する。さっきまで「よく分からない」という顔をして館内を回っていたのにうんこが出たらこの有様。幼稚園児達に見られなくてよかった。「へー、大人もうんこが好きなんだー。」って思うだろうな。
科学館をうまく消化しきれずにうろついていたら、あっという間に12時になったのでプラネタリウムの方へ。

開始前のワクワクが充満したプラネタリウムの中。イスは超デラックスなリクライニングシート。ヨーコちゃん情報によると、このプラネタリウムの解説者の人は4人くらいいて、誰がどの回を担当するか分からないから、毎回違う感じが楽しめるらしい。テンションが高い解説者とかまったりとした大人な解説者とか個性豊かなのだそうな。
私達の解説者の方は、どうやら大人なアンニュイを漂わすナイスミドルの方。「世界の車窓から」を観ているぐらいいい声のおじさまだ。しかし彼の声は同時に眠気も誘発。隣の青年がいびきをかき始める。
6月のテーマは「見えない光の天文学」だったのですが、、、ちょっとちょっとちょっと、、、内容が難しすぎないか??私がアホなだけ??巨大なスクリーンに目には見えない電波やマイクロ波、X線やガンマ線などの説明が図入りで展開される、、、、。アンニュイおじさんの声から発せられる「ガンマ線」についての説明があまりにもつかめず、私も一瞬意識を失う。
終わった後拍手とともに目覚める。館内から出て来て、「すごかったなー」とともに「ちょっと難しすぎん?」とヨーコちゃんに言うと、ヨーコちゃんも「うん、一瞬寝そうになった。」と。よかった、私だけやなかったね。
科学館をあとにした私達はそそくさとランチへ。ホテルのランチビュッフェに行く。ヨーコちゃんは食欲おう盛な妊婦である。やたらとコーンポタージュを飲む。私はアスパラガスとオリーブの実ばかり何往復もする。人の好みは色々だ。
途中オリーブの実を食べ過ぎた私は嘔吐しそうになる。これでしばらくはオリーブを食べなくなるだろう。
私も妊婦レベルにまでなった腹をさすり、「妊婦友達同士話が弾む」っぽい感じで帰路につく。ヨーコちゃんと今度会う時は、その手に赤ちゃんを抱いているだろう。今日は誘ってくれてありがとう。

「本能は、暴走しない。暴走するのは知性の方だ。」この言葉はすごい。座右の銘にしよう。最近読んだ、夏目祭子さん著の「知的アンチダイエット生活」の中に書いてあった言葉だ。
今私の中では健康がブームになっている。とりあえず図書館で健康に関する本を借りまくっている。何冊か健康に関する本を読んでみたけど、基本的に「不自然なことはするな」という姿勢で書いている本が私は好きだ。この方向性で生きて行こう。
この夏目さんの本は、自身が11歳から始めた数々の失敗に終わったダイエット経験をもとに、確信にいたった「ダイエットは絶対にするな」という考えのもと書かれている。ゲームをしている夫の横で私はこの本を読みながら「ほえー!」とか「か〜!!そうやったんか!」と叫び続けていた。夫に「明日から好きな物を好きなだけ食べていいよ」と告げると、「本当に影響されやすいんだね」とぽそりと言われた。影響されやすさバンザイである。今まで塗りたくっていた化粧品も、米は太ると思わされていた事だって全部企業やそれで何かしら利益を得る人々からの影響だ。
私自身はあまりダイエットをしたことはないけど、姉が延々とダイエットを始めては挫折し、痩せては激太りをするという光景を目の当たりにして来た。それを見ていて私はいつしか「ダイエットってなんて意味のない苦行なんだろう」と思わざるをえなかった。(ねえちゃんごめん)だから私は世界中の、ダイエットをして食べたい物を我慢して、ストレスが溜まってどか食いをしている人々にこの本を読んでほしいと読みながら思った。

次はこれ。タイトルはあまり好きになれないけど、基本「不自然なことはするんじゃねえ」という姿勢なので好きだ。この幕内秀夫さんは「粗食のすすめ」という本が有名です。
これは「米さえ食べていれば大概大丈夫」というタイトルであってもいいかと思われる。というぐらい、米を基本とした食生活を送る事の重要性をといている。米を抜いて、ダイエットフードを食うとかトクホに頼るとか、生野菜は体にいいとか言ってサラダばっかり食べて体調を崩している現代人に警鐘を鳴らしまくっている。私は米だけでいいくらい米が好きなので、自分の食を肯定してくれるこの本が好きなのだ。だから米が太るから食うなとか、炭水化物が悪の根源とか言ってくる健康評論家(?)とか大嫌いなのだ。みんな米食って苦しい時を生きて来たのになに言ってんだ、と思うのだ。

最後にこれ。今まで三冊の本の表紙を見て、いかに読みやすそうな本を手に取っているかが分かってちょっと恥ずかしいけど、難しい事を読みやすくしている本は賢いと思うんだ!そういうことだ!
これはもう本当に「不自然なものは食うな」の一言に尽きます。著者の安倍司さんは、自分自身が添加物を作る側だったのだ。ある日自分が作った添加物がたっぷりの食べ物を、自分の子どもが手に取って食べようとした時にそれを急いで取り上げたらしい。そして食品会社に辞表を出し、その日から安全な食とは何かをといておられます。これだけで信じちゃうでしょ?
わかりりやすい見分け方として、食品の原材料が極力シンプルであるものを選べということですな。味噌なら「大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩」以上。みたいなやつです。これを基本に選んで行こうと思う。
こんなことしてたって、突然車にひかれて死んじゃうかもしれんけどね。安全って何だよと思うけどね。利益を優先し過ぎて変な事してる会社にではなくて、誠実な気持ちで食べ物を作っている会社にお金を出したいということです。

最近大好きな本、クウネルの単行本「ただいま食事中」。30人の人々の2週間の食の記録を写真で綴ったもの。誰のページを開けてもおもしろいから、しおりがいらない。
そのほとんどは食に大変に関心の高い人々のご飯の記録なんですが、ただ一人食に全く関心がなく、極端な偏食家の写真家の高橋ヨーコさんの食の記録が一番おもしろい。生のにんじんをかじるだけとか、そばは何もつけずにゆでただけ。ホテルの朝食ビュッフェでも豪華な食事が並ぶ中、食パンだけ。自分を歓迎してくれた友人がチキンを丸ごと焼いてくれたのに、肉が食べられないヨーコさんは見てるだけ。なんかそれを見てるとホッとするのはどうしてだろう?
バランスよく何でも食べなさい、体にいいものだから。と私自身も言われて育ったし、私が今は夫に言っている。でもよく考えたら、昔の日本人は米だけでちゃんと生きてたのになあ。シンプルにしようと思えばいくらでもできるけど、いかんせん私達はもう知ってしまったのだった。揚げ物の美味しさも、バターと砂糖の誘惑も。
そして、、、。

「肉が食べたい」と夫がツィッターにではなく私につぶやいたので、歩いて5分のブロンコビリーへ。私は肉よりもサラダバーが食べたい。ここのサラダバーはパスタもコーヒーゼリーもあってとっても美味しい。(というのは初めて知った)
店内に入ると、なんかディズニーランドのカリブの海賊に来たみたいな気持ちになる。家族連れがすごく多くて、子ども達すごく楽しそう。テキサスに行った事はないけど、テキサスってこんなんだったらいいな。

お肉が来るのが遅いので、サラダバーに足しげく通う。でも私は大人だから、胃袋におけるお肉の居場所は確保しています。あと10歳若かったら、失敗していることだろう。経験とは財産だ。こういうバイキング形式のものは、他人の趣味嗜好が映し出されておもしろい。隣のおじさんがスィートコーンばっかり取っている。このおじさまは見かけより子どもっぽいとみた。
お肉の焼き加減は、私は産まれてからずっとレア一筋です。私の家族もレア命です。オールレアーズです。夫はミディアムです。賞味期限を一日でも過ぎると手をつけない夫です。それをいつも私が拾い上げて食べます。あんなものは信じません、自分の目と鼻と舌を信じます。信じ過ぎて3回食中毒の経験がありますが、経験は財産ですから。ブロンコビリーの焼き加減はベストでした!
やっぱり食べる事が一番楽しい。