佐川光晴さんの「大きくなる日」の装画を描きました。集英社文庫です。
画像に帯はついていませんが、ちゃんと帯がありまして「少年と家族の成長を描く感動の家族小説」とあります。と、あるんですが、ひとつの家族の話ではなくて、色々な家族がでてくるオムニバスです。でもすべての家族が何らかの形でこの男の子の家族に関係しています。ゆるくすべてがつながっていて、派手な事件はおこらないのですが、そこがリアルな家族の日常を感じさせます。
この男の子、名前は太二君(たいじ)というのですが、こんな男の子になってほしいなと思います。いや、私の息子がですよ。もうまずこうはなってくれないのは、今の時点では分かってるんですがね。落ち着いていて、粘り強く、問題を解決しようとする。家族と仲が良く、やっぱりもてちゃう。太二君、うちのこにならないか?と言いたくなりますが、これは太二君の親が素晴らしいからであって、そりゃ、親が私じゃ太二君にはならないよね。
いや、だからうちのこはうちのこでいいんだ。うちのこがうちのこでよかった。親の立場で読むとそういう風にも思えるお話です。
私にしては珍しい、男の子のイラストです。テニスをしている男の子が出てくるので、苦手な小物つき!(笑)ラケットなんて描いたことないよ〜!と焦りましたが、こういうのも勉強ですね。新鮮でした。
このお話は、なんと中学入試の国語の試験頻出作品らしいですよ!読んどきましょう。