先日津で、私が3月に退職した中学校の歓送迎会がありました。もうすでに愛知に引っ越してしまっていたので、歓送迎会に行くのにもバスに乗って、電車に乗って、歩いて。なかなか会場まで辿り着かない。歓送迎会が終わってから引っ越せばよかったな〜とぼんやりとどうしようもないことを考える。しかも一週間くらい、夜遅くに帰ってくる夫だけが話し相手だったので、なにか人がコワい。今からたくさん人と話をしたり、ましてや退職するから多分前で一言何か言わなきゃならない。
そう思うとバスで酔う。だって先生達はしゃべりのプロだから本当に話すのが上手で、すごいのだ。だから今のこの百円均一と近所のスーパーを行ったり来たりしている私には人前で話す事は非常にプレッシャーなのでした。
会場に着くと、10日間ばかり会わなかっただけなのに先生達がとても懐かしい。今日が最後なのに今だ新鮮だ、先生達に会うのは。もう一人一人がどういうキャラクターで、どんな面白さやどんなクセがあるのか分かっていて、その人々が晴れやかな顔をしてそこに居る事がとても嬉しい。さっきまで人がコワかったのがウソみたいでした。さすが先生達だなあ。
すると家庭科のY先生がいつもの調子でやってきて、私にプレゼントをくださった。
なんと、これ手作り!!志保子のSのマークのタグまでついている!!とってもかわいい。Y先生は今年度最強に私がお世話になった先生でありました。隣の席で、小さな教室で、かなり濃厚な時間を過ごさせていただきました。いつまでたっても緊張が取れない私が後半伸び伸びやれたのもY先生のぶっちゃけすぎているキャラクターのお陰でした。実は私は修了式の日にY先生にお手紙を書いて来ていたのに、土壇場で恥ずかしくなって渡せなかったのでした。私は思春期の中学生か、、、。そしてこの日にいたっては手紙を忘れ、、、。後で郵送します。住所存じ上げないので学校にお送りします。すいません、中学生みたいで。
この中学校の歓送迎会はとっても手が込んでいるというかハートフルなのです。移動される先生達一人一人に、縁の深かった先生が「修了証書」という卒業証書のようなものを渡してくれるのです。そこにはその先生との忘れがたいエピソードや思い出がたくさん書いてあって、それをみんなの前で読み上げてくれるのです。
これを読み上げられて泣く先生達多数。私はY先生が読みあげてくれて、クチビルがワナワナして目頭がビンビンして、それこそ2年間の非常勤講師時代が走馬灯のように流れ流れました。
引っ越しが決まってから、私は自分の事でバタバタとしすぎてゆったりとした気持ちでこの日を迎えられずにいました。私はこの日に、やっぱりバタバタと愛知から出て来てしまって、会場の席に座ってガーンとなりました。「あ、今日が最後なんだ。私全然準備ができてなかった。」とショックを受けました。あの方ともあの方とももっとちゃんとお別れを言わなくちゃ。気持ちが焦って全然伝えられないまま時間が過ぎて、気付いたらもう終わっていました。
私はこの中学校の先生達が全員とても好きでした。そして先生達も他の先生達の事を色々言ったりする事もあるけど、やっぱりお互いを好きなんだろうなと思います。ここにいる全員が、泣いて怒って大笑いしたり、落ち込んだり考えこんだりするのは、ただひとつ「子どもたちのため」なんだということを、私はこの先生達と一緒にいると毎日感じていました。
子ども達がそのことに気付くのは案外もっともっと大きくなってからかもしれません。
2年間本当にどうもありがとうございました。