モノクロでお送り致します。昨年の冬から、我が家の一階と二階の天井の間に、確実に家族以外の生命体の存在を私は感じ取っていました。「気のせい」とは思えない程に、何かが猛ダッシュする音や、複数で相談事をしているような声、何かを引っかく音などがかなり頻繁に聞こえていましたが誰もそのビジュアルを確認する事無く、夏になるといつのまにか彼らは去ったように思われました。
とーこーろーがー、寒くなり始めた最近。私が居間でうたたねを始めようかとおもったそのときでした。がターン、ガリガリーという物音で飛び起き、ふと窓の外を見ると、黒くて長いしっぽ、ネズミにしては大きすぎる塊がエアコンの空気穴?のような所から中に吸い込まれて行くのを目撃してしまいました。オケツの感じからまるでタスマニアデビルちっくでしたが、そんなオーストラリアの生き物がいるはずもなく、ここは三重県。
恐怖で声も出せず、ぼーぜんと立ちすくむ私でしたが、しばらくするとあの音が聞こえてきました。おかえりなさい、謎の生命体。なるほど、冬眠の準備ですか。へー、我が家で?カエルの次は君たち?なんて愉快な冬なんだ。
数日後、正体を見ました。タスマニアデビルじゃなかった。金色のイタチでした。しっぽの先だけ少し黒かったので、気が動転した私はもう黒い悪魔に見えたのでしょう。目が合いましたが、小顔でアイドルのような顔でした。アイドルと同居する冬。ニトリとかのキャッチコピーにどうですか、、、。