
結婚して初めてのクリスマスですが、最初からこんなに気楽でいいのかというクリスマスでした。
東京で友人3人とルームシェアしていた時は、毎年ケンタッキーのパーティバーレルに、クラムチャウダーに、ちらし寿司というのが定番だったので、私はその気楽な感じが忘れられず、今年もパーティバーレルを予約。家から徒歩5分の場所にケンタッキーがあるというのは、もう注文するしかなかろう。
ちらし寿司でも作ろうと思っていたら、夫が「パンがいい」と突然洋風にかぶれだしたので、パンも買いに行く。私が作ったのはスープだけ。楽してすいません。
ルームシェア時代は、夕方6時くらいからパーティが始まって、みんな仮装をして手作りのクリスマスプログラムまで作って、プレゼント交換をしたり歌を歌ったりしながら食べて飲んで深夜まで騒いでいました。私も、若者らしかったのだなあと、あの日々を振り返ると思います。コタツで「最近、かおりちゃんは恋人とどうなのさ?」とか「バイト先に気になる人がいる。」とかそういう話でずーっと盛り上がっていた。
今回のクリスマスは、夫と二人。早々と午後3時に近所のケンタッキーにパーティバーレルを受け取りに行く。私がパンとスープをあっためる間、夫がケンタッキーやサラダをスタンバイさせる。そして、お酒を呑まない私達夫婦は、飲み物を全く用意していないことに気付く。ジュースすらない。あるのは麦茶だけ。麦茶をあっためて、乾杯というか「いただきます」をする。
私はお腹が空いていたのでとにかく食べる事に集中、夫はもともと無口なので、静かなクリスマスですよ。食べられないくらいの量を用意したはずだったのに、あっけなく二人で完食。来年はもっと食べられないくらい食べ物を用意しよう。そっちのほうが楽しいし。
そしていつも通り「相棒」のDVDを観て、眠くなって寝て、起きてケーキを食べて、夜の12時にはもう寝てました。子どもが産まれたら、ツリーくらいは飾らなきゃな。夫はサンタの格好くらいしてくれんかしら?

本日、夫のお兄さんからみかんが届きました。箱を開けると、小さな太陽のように濃いオレンジ色をしていました。夫のお兄さんは、野菜や果物のバイヤーをしており、美味しい物には詳しいのでした。
その中でも、このみかんは「出島の華」という長崎の品種で、糖度がなんと14度もあるという超超甘い貴重なみかんだということです。お兄さん曰く、、、一個150円もするとか、、、。ひょえー!すんません、そんな貴重なみかんをいただきまして。
最近もっぱら果物はみかんを食べていた私は、大喜びでさっそく夫とコタツでいただきました。皮は、、、どうやらむきにくいようです。甘いみかんってそうなのかもね。食べてみると、まるでジュースのようでした。美味しい!柑橘類はあまり好きではないという夫もこれなら食べる、といっていました。ちなみに夫の一番好きな果物はバナナです。

これがその出島の華の箱、、、。なかなかにスタイリッシュな。同じみかんでも色々あるんですなあ。
ちなみに、、、夫はなんと双子なのです。つまりお兄さんは夫と同じ年です。マナカナほど似てはいませんが、声はそっくりです。お兄さんに会うと、夫と双子なのかーと思って不思議でじーっと観察してしまいます。そんなお兄さんはよく夫に電話をかけてきます。二人が楽しそうに電話で話しているのを見るのは、なんだか嬉しいものです。
お兄さん、みかんありがとうございます!大事にいただきます〜。

先日夫が35歳の誕生日を迎えました。誕生日プレゼントは何がいいかと聞いて、「ぴったりのマクラ」「走る時のサングラス」「通勤靴」とか色々候補が出たものの、隣で私が「そんなん変やろー!」とか「絶対使わんって。それは。」とか文句を言うので混乱し、一緒にデパートに行っても好みの物が見つからずへとへとになって帰って来た。プレゼントは、いつか本当にほしいものが見つかった時までとっておこうということになった。
でも「君とは一緒に買い物しない」と言われた。文句を言い過ぎたようだ。
それで、好きな物を食べに行こう。となって夫はうなぎが好きなので、近所のうなぎやさんに行ったら、土曜日だというのに閉まっていた。ガーンとなりながら、100円じゃないちょっといい回転寿しやさんに行った。好きなお寿司を好きなだけ食べようね、と言っていたら、お互い10皿くらいで満腹になり「年取った、、、。昔はもっと食べられた。」と言いながら店を出た。
昼間に近所のケーキ屋さんでケーキを買った。好きなケーキを一人二個ずつ。こういうとき、男の人は好みが永遠に変わらない。どこのケーキ屋でも同じものを頼むのだ。夫はもうモンブランとショートケーキと決まっている。これはだいたいうちの父と同じだ。それで、大抵の男の人はモンブランとショートケーキが好きなのだ。で、女性はミルフィーユが好きだ。私はミルフィーユと、チョコレートのロールケーキにした。

お寿司やさんから帰ってくると、もう夫は私の戯言にいちいち返事をするのも面倒なくらいお腹がいっぱいになり過ぎていた。だから一緒に「相棒」のDVDを観た。ケーキを食べられるくらいお腹が空くまで。
最近夫は相棒にはまっている。それで一緒に観ていたら、私も好きになってきてよく一緒に観ている。杉下右京さんの相棒は、ミッチーになったり成宮くんになったりしているけど、私はやはり寺脇さんが相棒だったころが一番好きだな。まあだいたいそういうもんだ、視聴者はなんだって初代が一番好きなのだ。
私は最近いち早く犯人がわかるようになってきたけど、だいたいゲスト2〜3人のうちの誰かだから当然といえば当然。で、だいたいギョロ目で痩せてるやつが犯人なのだ。でも「犯人わかった。」って言うと、「もう君とは相棒観ない。」と言われるので、言わないようにしないといけない。
結局夜の10時くらいにケーキを食べて、平和な誕生日が過ぎて行った。35歳おめでとう。

「塩麹」が定着して久しい日本の食事情。最近は「しょうゆ麹」とか「塩ヨーグルト」とかもう訳がわからなくなってきました。訳が分からないと言いつつ、テレビで観てしまった次の日にはちょっと手を出してみる。
はなまるマーケットだったか覚えてないけど、「塩ヨーグルト」特集をやっていたので挑戦してみた。そしてそれは大失敗に終わった。すべて食べられるもので作っているのに、「食べられないほどの味」になるという経験を、私は以前にも一度経験している。高校の文化祭で作った「砂糖と塩を間違えて入れたクッキー」だ。
「塩」というのは、過剰に入れると食べられない程の味になる。それを身をもって知った瞬間だった。
テレビでは、ヨーグルト450グラムに対して塩小さじ一杯、というのを目安にしていた。でもテレビで作り方を見ているとき、私には小さじがすごく多く感じたのだ。そんでもって、不幸なことに我が家には計量スプーンがないのだった。よって、私がテレビで目視した非常に曖昧な量の塩がヨーグルトに投入された。
一晩置くとクリームチーズになる。という噂を信じて、私は一晩待った。そして朝起きてなめてみた。「ぎゃー!!!」と一人で叫ぶ程しょっぱかった。目の前に堂々と「完全なる失敗作の大量の塩ヨーグルト」が存在した。
でも私はとてもケチなので、それを全て捨て去るという気持ちには到底なれず、小麦粉と混ぜてホワイトソースにした。もともとこの「一晩置いたクリームチーズのような塩ヨーグルト」で「普通のラザニアよりも半分程のカロリーでできるラザニア」というのが作りたかったのだ。しかし、ここでしょっぱさをごまかすために小麦粉を混ぜたことによって、「半分のカロリー」という夢はどこかへ飛んで行った。

ものすごく奮闘してできたラザニア。あんなに頑張ったのにそんなに美味しくないラザニア。でも、頑張ったっていうのはウソだよ、だって計量スプーン使ってない私が悪いんですから、と一人で静かに反省した末にできたラザニア。焦げ目がついたことで、見た目はなんとなく普通なラザニア。
あんまり美味くご飯が作れなかったときに、私は多いに言い訳をする。夫に対して。その日も夫を駅まで迎えに行った帰りに、とりあえず失敗したんだということをしょぼしょぼと伝えた。私はしょっちゅう言い訳をしているので、夫もまたかよという顔をしてみせただけだった。
ラザニアを一口食べた夫は「別に普通だけど」と言って、全部食べた。ああ良かった、今日も一日乗り切ったぞと私は安堵して風呂に向かった。作っている過程を見ていたら、とてもそんな事言えまいよ。

人生には小さな夢がいくつもあったほうがいい。夢というか、目標というか、目的というか、したいこと、食べたいもの。最近私が一番関心があることは食べ物なので、いつも「いつかはあれ食べたいなー。」と思って生きている。
東京に住んでいた頃、東京駅で何度か「六厘舎のラーメン」の横を通り過ぎ、その列の長さにいつも驚いて、食べられなかった。私が東京を離れる日、同居人だったサチ子が東京駅まで一緒に見送りに来てくれた。そこで、「最後だから、六厘舎のラーメン食べて行きたいんや。」と私が言って、二人でラーメンストリートへ行った。しかし、その日も列は驚愕の長さで、私達はあきらめたのだった。私は東京に、未練を残して去ったのだ。ラーメンという未練を。
あの日から4年あまりの月日が流れ、いつのまにやら結婚して、愛知県に住むことになった。テレビで東京の映像が流れ、六厘舎の長蛇の列が紹介されるたびに私は夫に、「私、生きている間に絶対に六厘舎のラーメン食べてみたいんや。」ということを何度かつぶやいた。
そしたらある日、東海地方限定のテレビ番組で「名古屋のラーメン通りに期間限定で六厘舎が出店する」というニュースを見てしまったのだ。私は焦って会社に行っている夫にメールした「六厘舎名古屋に来てるー!」と。名古屋では尚更長蛇の列ができているらしいので、私達はちゃんと「ラーメンを食べに行く日」を設けて、ある休日、決行した。
車で名古屋まで行って、11時開店の店に10時前に並んだ。前には10人程の人がすでに並んでいた。「食べられる。」と思ってほっとした。私は妊婦でトイレがやたらと近いので、ほぼ列に並んでくれたのは夫で、私は高島屋のトイレにろう城したりしていたら、ついに開店して席に着く事ができた。

きた。多分あの一緒に列に並んでいた若い男の子達も、中年の夫婦も、若いカップルもここのラーメンが初めてで、とってもみんな嬉しそうだった。みんなケータイで写真を撮っていた。
私は並を頼んで、夫は大盛りを頼んでいた。運ばれて来た時に、その量にびっくりしたけどすんなり食べられた。多分他のラーメン屋のつけ麺だったら食べられなかったかもしれない。そこに確かに違いを感じた。こってりしてるようで、全然こってりしてないのだった。ゆずの香りがして、それがよかった。大盛りを頼んでいた夫も、私より早く食べ終わって、二人で満足して店を出た。店を出ると、ものすんごい行列ができていて、最後尾は全く見えなかった。
私は小さな夢を実現した嬉しさでいっぱいだった。そうして、スタミナの無い私達夫婦は人混みに疲れて、さらりと帰って長い昼寝をした。でも、私にはこれからまだまだ食べたいものがたくさんあるよ。