ShihoSeji Blog

イラストレーター瀬島志保子のブログ
Skip to content
  • ホーム
  • ポートフォリオ
  • 自己紹介

豆に追われる。

おばあちゃんちで豆が採れ過ぎて、毎日毎晩とにかく豆が食卓にのぼらない日がない。

豆といっても実に多種多様です。写真の豆はスナップえんどう。うちの母も、作っている本人のおばあちゃんもず〜〜〜っと「スナックえんどう」と言い続けていたけど、ある日料理雑誌で見たらスナップだった。でも今更81歳の彼女の歴史を上塗りするつもりもないので、スナックでいいと思いました。スナップエンドウは炒めても茹でてもなんでも甘くて美味しいので、いい子です。

もうひとつはさやえんどう。お味噌汁に入っているのがさやえんどうです。スナップえんどうより薄い。私はあんまりこの子は好きではない。少なくともお金を出して買ったりはしない。なんか、、、豆の中でも地味であんまり美味しくないなあと思っています。でも鈴なりになっているので食べない訳にはいかない。

豆の中で、私が断然オシャレで美味しいと思っているのが、小さいお皿に乗っている空豆です。例えば居酒屋で、枝豆じゃなくて空豆をおつまみに食べている人がいたら「この人はわかってるなあ」と思ってしまうでしょう。空豆は、育ち過ぎたやつは全然美味しくなくて、本当に「さっきやっと大きくなったところなんです」というやつはとにかくとても美味しい。だからもしお店で買うなら、できるだけ小さなサヤのものを選んだ方がいいと思います。

最後に、俗にいう「グリーンピース」というやつがいます。小さいくせに味に威力のあるあの子です。おばあちゃんは「実えんどう」と呼んでいます。うちではいつも豆ご飯になって登場します。

昔給食で「豆ご飯」が登場すると、みんな悶絶して嫌がっていました。相当な嫌われ者です。絶妙な塩加減だったので私はとても好きでした。

「豆が好き」と言えるのは、大人だなあと正直思っています。大概小さい子は豆が嫌いです。アズキさえも嫌いな子が多いからです。だからこうして毎日豆ばかり食べている状態を、私はオシャレで大人なんだと無理矢理思うようにしています。東京には豆料理専門のおしゃれなカフェがあるというじゃないですか。

でも、畑のどこにスナップエンドウがあって、どこに実エンドウがあって、どこらへんにさやえんどうがあるのか、おばあちゃんしか見分けがついていません。どれも同じに見える豆を前に、私も母もいつまでもうろうろするばかりです。

そうこうしている間に、もうやっと豆の季節が終わりそうです。は〜〜〜、よかった。

 

  • 2011年6月8日
  • 日々
  • トラックバック

塩辛熱。

気持ちのよい写真じゃないので大変に見苦しいですね、すいません。

最近母が自分で塩辛を作る事に目覚め、せっせと生きのいいイカを買って来ては塩辛を作ってくれます。

我が家の住人は全員生臭いものが好きで、私は幼少の頃より色々と生臭い物を食べて来ました。塩辛も昔から大好きです。ただ毎日食べるには塩分もきついし、たまにあるからいいのだと思っていました。

ただ、ここ最近は冷蔵庫に大抵母の作った塩辛が入っていて、こんなに毎食食べていては己の身を滅ぼすかもしれない、、、と日々葛藤しながらご飯をおかわりしたりしています。もうダメです。欲望の赴くままに生きるととんでもないことになる。

母が塩辛を作っている最中に、イカの目ん玉が流し台に落ちていたので切なくなって写真を撮らせていただきました。イカの家族が見たら本当に悲しむだろう。ごめんなさい。あなたの息子なり、夫なり妻だったかもしれないイカをこんな姿にしてしまって。美味しくいただかせていただきます。

こうやってなんでもさばかれる姿を見るのは、やっぱりスーパーでパックされている物を買うのとは違う気持ちを、色々考えられていいなあと思います。いのち!いただきます!というね、やはり気持ちになるのですよ。っていったって、私は母の隣で写真を撮ったり興味本位にイカの体をなでてみたり、墨の位置を確認したりして喜んでいるだけなんですけど。さばいているのは母です。

できた。塩辛。わざわざ撮ってのせるもんでもないこのビジュアル。できたその日は食べられなくて、一日一回かきまぜないといけないのです。ぬか漬けみたいだね。

でもこの塩辛が冷蔵庫にあると、開けるたびにときめく気持ちを与えてくれるのです。10代の頃だったら「塩辛にトキメク」ってなんか恥ずかしくてあんまり言えなかったかもしれないけど、もう今は塩辛適齢期だと思っています。お酒はあんまり呑めないんだけど。

 

 

  • 2011年6月3日
  • 日々
  • トラックバック

久々に本に泣かされる。

私が勤務する中学校で、司書さんが私の図書カードを作ってくれたので嬉しくて最近色々借りています。

中学校なので図鑑や中学生向けのものが当たり前ですが多いのですが、だから普段自分があまり手に取らない本が借りられて楽しんでいます。

文庫もあって、電車とかですぐに読めそうだったのでよしもとばななさんの「デッドエンドの思い出」という本を借りて来ました。よしもとばななさんは、あまりにも有名人ですがけっこうたくさん読んだ事があって、読みやすくて確実にいつも心が浄化されるので、眠れない夜などに読んだりしていました。

最近は5年くらい全然よしもとさんの本を読んでいなかったのですが、電車でこれを読み始めて、5分くらいして早くも涙が出て来て、そのあとは下を向いてひたすらに涙が落ちるのをこらえていました。5つの話がのっている短編集なのですが、振り返ってみると全部の話で私は泣いていました。

帰りの電車でもうかつにも読んでしまい、またもやぼろぼろ泣いてしまいました。しかし、泣くのがあまりにも気持ちが良くて、涙がひとつ落ちるたびにスカ〜〜〜〜っと心が晴れて行くのがわかりました。

あとがきを読んでみると、よしもとさん自身がこの本を書きながら常に号泣していたらしいのです。彼女はこれを書いているとき出産を控えており、ただでさえ感情の豊かな人であるのに、新たな命を体に宿していたのでもう色々研ぎすまされていたのではないでしょうか。想いが溢れて泣いて書いたものには、その想いが確実に込められている。それが私にも伝染したのでしょう。

よしもとさんは「お金をだしてまでこんな悲しい話を買ってくれる人がいるのだろうか」というようなことを書いていましたが、私はひとつも悲しい話だとは思わなかった。それどころか希望に満ちた話だと思いました。悲しい想いをした人がこれを読む事で、確実に前を向いて生きて行けるのではないだろうか。ただの楽しいだけの本なら私は読みたいとは思わない。

これからも私にはきっと悲しい事や辛い事が起こるだろう。生きていたら当たり前のことなのだから。その度に私はこの本を開けたらいいのだな、と思ったのです。図書館にこの本を返したら、本屋さんへ行ってこの本を買おうと思いました。

  • 2011年5月30日
  • 日々
  • トラックバック

おばさま達のカリスマ

一番雨の強い時間に、母と美術館に行って参りました。うちから車で25分くらいの場所にある三重県立美術館です。

日曜とはいえ、この嵐の中、絶対美術館はガラガラだろうと踏んでいたのですが、、、、。一歩中に入ると、おばさま達で大変賑わっていました。それもそのはず、この堀文子さんという画家の女性はもう90歳を過ぎているにもかかわらず、今も大変お元気で日々画業に励んでおられる方だったのです。つまりはおばさま達のカリスマということですね、、、。写真を拝見すると、もはや魔法とか使えそうな雰囲気の神秘的な風貌をしておいででした。個人的な意見ですが、全部白髪で毛量のすさまじいひとはなんかすごいことをやらかしてくれそうな気がします。司馬遼太郎さんとか。

堀さんは画風というのはないのではないかというほど、多種多様な技法や試みをされている方のようでしたが、私は鳥をくわえたネコの絵が一番好きでした。基本的に背景になにもない絵が好きです。

母は風邪で寝込んでいる祖母の為に堀さんの画集と、「老いて尚強く美しく」みたいなタイトルの堀さんの本をおみやげに買っていました。風邪で寝込んでいる老婆にはもってこいの本ですね。逆にプレッシャーになりやしないかちょっと心配ですが。

この美術館は色々色々思いで深い場所で、高校の美術部での展示などもさせていただいたりして、強くおすすめできるものの少ない津市において私はかなりこの美術館は好きです。時間がたつのを忘れるくらいものすごく静かでゆったりしています。ゆったりしすぎて出てくる時はもう時が10年くらい経ってやしないかと心配になるくらいです。この木のイスなんて、痔持ちの私にとって塩梅はよくありませんがかわいいですよね。

家に帰ると、別行動をとっていた父が素敵なおみやげを買って来てくれていました。津で唯一のデパートでなんかのフェアをやっていて思わず買って来たそうな。大阪のデパートとかではいつも並んでいて買えないのに、津のデパートは閑散としているのですぐに買えたのだそうな。津のいい所です。

なんだっけ、このラスク。なんだか有名なんだよね、、、。てっきり私はフランスから輸入しているのだと思っていたよ。勘違いしたくもなりませんか、このパッケージ。もう全身でボンジュールって言ってるよ。ところが群馬ですよ、製造しているのは。驚きの戦略。日本人のフランスへの憧れを知ってのことでしょうか、、、。でも絶対本場フランスのラスクより美味しいんじゃないかと思います。フランスのラスクなんて食べた事ないけど。

それにしても美味しいおやつがあると、それだけでやっぱり豊かな気持ちになれるものだと思いました。

  • 2011年5月22日
  • 日々
  • トラックバック

あづまやバスストップ

年に一回くらいしか利用しないうちの最寄りのバス停。つい最近その年に一回のチャンスが到来したので激写しました。

この地域に生息している人間がいうのもなんだけど、わびさびを通り越していないだろうか?初めて見た人は、この小屋の中には何があるのか恐怖心に支配されるに違いない。この日は晴れ渡る天気だったので、全然こわくなかったけど、雨の夕方とかはかなりのもんです。

ここも昔は「北店」という極小商店だったんです。私とお姉ちゃんとあんみつ(仲が良かった近所の女の子のニックネーム)でよくここにアイスを買いに来ていました。ポテトチップスや板チョコなんかもあって、GHQに群がる子どものようにここに来るのが楽しみでした。その思い出がある者にとっては、この小屋は愛おしいものです。

本当にいつの間にかお店は閉められていました。車に乗れない子どもの時代は、よくここでバスを待っていたものです。小さいおばあちゃんが一人でやっていました。この日バスを待っていて、死ぬ間際でもないのに小さい頃の景色が走馬灯のように私の中で回っておりました。

話を変えますが、5月がとにかく好きです。やたら体調を崩しますが、この緑が爆発してくる感じがいてもたってもいられなくなりませんか。

うちのエクステリアにあるブーゲンビリアが、けっこう久しぶりに赤くなったので母が興奮していました。牛じゃないけど、やっぱり人も赤をみると興奮するんだね。この蘭の花も、相当長い眠りから覚めて久しぶりに花をつけました。なので今ここの主役に抜擢されています。ヒロイン争いで枯れませんように。

うちのエクステリアにはけっこうな量の観葉植物がありますが、母が「こんなに周りが山だらけなのに、どうして私はいちいち観葉植物を買って来てしまうんだろう?」ということを言っていました。前世に何かしらあったのかもね。砂漠で木を植えてた人とかさ、、、。

 

  • 2011年5月18日
  • 日々
  • トラックバック
前のページ
次のページ
  • 自画像

    イラストレーター 瀬島志保子 のブログです。

    作品は 作品サイトでご覧下さい。

    • 自己紹介
    • 作品サイト
  • 検索

  • 最近の投稿

    • 姉の赤ちゃん
    • コロナになって時間ができた。
    • 息子の絵
    • 「ろくべえまってろよ」イラスト描きました。
    • 夏は色々2018。
  • カテゴリー

    • イラスト (238)
      • 4コマ劇場 (123)
      • その他イラスト (5)
      • 映画イラスト (109)
    • おしらせ (44)
    • 日々 (417)
    • 未分類 (1)
    • 観たり聴いたり (16)
  • アーカイブ

  • リンク

    • 絵描きかおりちゃん

©2007-2025 ShihoSeji Blog

Powered by WordPress