おばあちゃんちで豆が採れ過ぎて、毎日毎晩とにかく豆が食卓にのぼらない日がない。
豆といっても実に多種多様です。写真の豆はスナップえんどう。うちの母も、作っている本人のおばあちゃんもず〜〜〜っと「スナックえんどう」と言い続けていたけど、ある日料理雑誌で見たらスナップだった。でも今更81歳の彼女の歴史を上塗りするつもりもないので、スナックでいいと思いました。スナップエンドウは炒めても茹でてもなんでも甘くて美味しいので、いい子です。
もうひとつはさやえんどう。お味噌汁に入っているのがさやえんどうです。スナップえんどうより薄い。私はあんまりこの子は好きではない。少なくともお金を出して買ったりはしない。なんか、、、豆の中でも地味であんまり美味しくないなあと思っています。でも鈴なりになっているので食べない訳にはいかない。
豆の中で、私が断然オシャレで美味しいと思っているのが、小さいお皿に乗っている空豆です。例えば居酒屋で、枝豆じゃなくて空豆をおつまみに食べている人がいたら「この人はわかってるなあ」と思ってしまうでしょう。空豆は、育ち過ぎたやつは全然美味しくなくて、本当に「さっきやっと大きくなったところなんです」というやつはとにかくとても美味しい。だからもしお店で買うなら、できるだけ小さなサヤのものを選んだ方がいいと思います。
最後に、俗にいう「グリーンピース」というやつがいます。小さいくせに味に威力のあるあの子です。おばあちゃんは「実えんどう」と呼んでいます。うちではいつも豆ご飯になって登場します。
昔給食で「豆ご飯」が登場すると、みんな悶絶して嫌がっていました。相当な嫌われ者です。絶妙な塩加減だったので私はとても好きでした。
「豆が好き」と言えるのは、大人だなあと正直思っています。大概小さい子は豆が嫌いです。アズキさえも嫌いな子が多いからです。だからこうして毎日豆ばかり食べている状態を、私はオシャレで大人なんだと無理矢理思うようにしています。東京には豆料理専門のおしゃれなカフェがあるというじゃないですか。
でも、畑のどこにスナップエンドウがあって、どこに実エンドウがあって、どこらへんにさやえんどうがあるのか、おばあちゃんしか見分けがついていません。どれも同じに見える豆を前に、私も母もいつまでもうろうろするばかりです。
そうこうしている間に、もうやっと豆の季節が終わりそうです。は〜〜〜、よかった。