
おばあちゃんからタマネギとグリーンピースとシソの葉っぱが届きました。急いで調理しないとグリーンピースは傷みやすいらしいので、朝届いた瞬間から、まぶたが開ききっていない状態で(私の)ぼんやりとサヤからマメを取り出すというまさにマメマメしい作業をしました。
頭も手もぼんやりとしているので、マメが相当転がります。何個かは落ちて行ったきり行方知れず。彼らとは縁がなかったと言うほかない。引っ越す時に掃除しててまた会うかもね、そのときまで元気で。
グリーンピースとは、昔和泉元やが花金データーランドで「あんなに小さいのにものすごい味に威力がある」と言ったように、昔から子ども達には嫌われてた気がする。私が小学校2年生の時に、同級生の丸山君が確か机の中に給食で出たグリーンピースをねじ込んで異臭騒ぎが起きたり、幼稚園であさみちゃんが鼻にグリーンピースを詰め込んで病院に担ぎ込まれたりと、先生達からしたら相当リスキーな食品だったはずだ。子ども達の「詰め込みたい」衝動は、もう子どもだから止められないし、私自身は好きだけど、私が先生だったら給食で出すのは少しやめてほしい食品だ。

そんなことで、豆ご飯を炊いた。ゴーヤとセロリが嫌いだと言っていた夫、どうやらグリーンピースもそんなに得意ではないらしい。結婚とは難しいものだ。「じゃあご飯の中のマメ、嫌だったら私食べるからよけていいよ。」と言ったけど、それはさすがにしなかった。エラい!おかわりもしなかったけど。

それから大葉の苗も届いた。私が2月からずっとほしいと言っていた大葉。母から一度もらったけど、次の日には枯れた大葉ちゃん。おばあちゃんはさすが、良い状態で届けてくれた。
私は再び自転車にまたがって、アピタに土とプランターを買いにいった。このシソはおばあちゃんの愛情そのものなのだ、絶対に枯らせたくない。そう思うとこわくて食べられない。

2年前にウクレレ歌手オオモリメグミさんのCDジャケットのイラストを描いて以来、仕事でもプライベートでもメグミさんとは交流がありました、そしてやっと彼女のライブを観る事ができました。
愛知から東京下北沢への日帰り弾丸ツアー(一人で)、東京が久しぶり過ぎるので、こけないようにスニーカーをはいて、リュックサックを背負ってのオノボリさんスタイルです。
今回メグミさんが歌うのは下北沢モナレコード。私の大学時代からの友人で私のHPをすべて作っていただいているOZ君と、同じく大学時代からの友人で速く走る草食動物みたいなりっちゃんと、今回初対面のおしゃれな絵を描くデザインもできるアーティストナベちゃんも一緒に、ドキドキしながらメグミさんの出番を待ちました。
いつも服がすごくかわいいのです。今日のテーマは雨なので、こうもり傘風のドレスにアジサイ風のヘッドアクセサリー。そして始まりました。映像でしか観た事なかったけれど、目の前で歌う彼女は本当に澄んだ声をしていました。私が釘付けになったのは、ウクレレを弾く彼女の細くて長い指です。指の一本一本がまるでプリマドンナのように弦の上を踊っています。一言も聞き漏らすまいと耳をダンボに、目を皿のようにしていたらあっというまに終わっていました。新曲が一番好きでした。もしもお風呂の中で聴いたら、今日は色々あったけど、それなりに素敵だった、と思えるような気持ちになるでしょう。観れて本当によかった。

メグミさんのライブが終わった後、せっかくせっちゃん(私のニックネーム)東京に来たんだからと、メグミさんとOZ君とりっちゃんとなべちゃんと私の5人で、表参道の新名所東急プラザへ行って来ました。
ぎゃああああ。普段夫と二人の過疎的生活を送っている私にこの人ごみはショック!で、物がありすぎてどこに焦点を合わせるべきか取捨選択できない。そう思ってたらなんと!私がノベルティポストカードの絵を描いたファッション通販HUMORのお店があるではありませんか!(ってこれを見に来たんだけど)

あれ〜おされ〜。ここのスタッフの方はメグミさんを見るなりみんなが挨拶。何者なんだ、メグミさん!!(あんまり詳しくは言っちゃいけない事になっています。多分)ナベちゃんもHUMORのアートにたくさん参加してて、色んな所にナベちゃんの作品が。

かっちょいいナベちゃんの作品。今日が初対面のナベちゃんでしたが、すぐに仲良くなりました。山形から一ヶ月前に上京して来たしっかり者です。
5人の大人の集団行動が収集がつかなくなったので、cowbooksのカフェへ。ここのカフェの方もメグミさんにご挨拶。メグミさんは一体何ものなのか!!
インドせんべい、とかフムスとか、見た事ない美味しい食べ物をみんなでつついてしゃべって笑います。う〜〜ん、東京って一体どうなってるんだろうなあ。私は4人の顔をじっと見て、今日の日を忘れないぞ。と思いました。いなかっぺの私が東京にぽろっと出て行っても、ちゃんと私をキャッチして話して笑ってくれる人がいることの幸せに驚き、かみしめました。
私を改札までみんなが送ってくれました。振り返って手をふってもすごい人ですぐに見えなくなってしまった。
私が愛知で家計簿をつけているときに、メグミさんは素敵な歌詞を考えているかもしれない、OZ君は最近禁煙を始めてそろそろイライラしているかもしれない、りっちゃんはうふふふと思い出し笑いをしているかもしれない、ナベちゃんは炊飯器でケーキを焼いているかも。
そして夫にはどら焼きを買って帰りました。私が興奮してこの日の出来事をしゃべっても、聞いてくれてありがとう。

大概の人々には当たり前の事なのかもしれないけど、素敵な事に、今度の住まいは図書館が自転車で行ける距離にある。(けっこう遠いけど、今までからしたらなんちゅうことはない距離です)今まで私は近くに図書館がなかった。っていうか遠かった。それにつけ、私は何かを人から借りるというのがすごく苦手だ。姉から服をだまって借りてそのまま自分のものにすることは得意だけれど、(どうやら夫から借りた本もまだ返していないらしいけど)家族以外の人から何かを借りるのは大変に気を使うのであまり好きではない。
なので今までも、図書館という場所に行ってもその場で一生懸命読むだけで、蛍の光が流れたらさっさと手離して帰ってきていた。なので今回超超久しぶりに図書カードというものを作った。
小学校の時に至っては、なぜか私は図書カードの記入の仕方が分からなかったので、一人では借りられなかったのだ。今思うと不思議だけど、当時は恥ずかしくて人に聞けなかったのだね。借りた日と返す日を自分で記入するのだけど、なんだかそのことが私にはすごく難しくて、いつも図書館で一生懸命読んで、返していた。そういった記憶が、私から図書館で本を借りることから遠ざけていた。
でも、もう私はアラサーになったのだ。こわい事が少しずつ減っていくはずなのだ。そう思うともう全部読んでやるという気持ちになって来た。
18年前の私の流行は坂本龍馬だった。12年前の私の流行はファッションについてだった。10年前の私の流行はアウトサイダーアートだった。2年前の私の流行は教員採用試験についてだった。2ヶ月前までの私の流行は料理本と家具の本だった。一昨日までの流行は食品添加物と保険についてだった。でも今日の私の流行は突然ドラッガー(遅いって?)と自己啓発だったので(雑誌のプレジデントを読んだせいで)その類の本を3冊借りた。息抜きにリリー・フランキーとナンシー関の対談本も借りた。このようにミーハーな私には図書館がぴったりではないか。ありがとう、行政。全ての人に本を!
わくわくして帰ろうとしたら外はすんごいどしゃ降りだった。本を濡らしたらこわいので、しばらくまた図書館でぷらぷらした。

空の写真だけは撮るまいと思っていたけど、(なんだかミーハーすぎる気がして)雲があまりにもメルヘンな形だったので撮ってしまった。色は魔界っぽいけど、形はまるっこくて根はいいやつそうな雲だ。
冬の冷たい雨は嫌いだけど、初夏の夕立は悪くないなあ。

なんのことやら分からない写真ですけど、近づくと危険で、私のオンボロケータイでは望遠もできなくて、こんなホクロみたいな写真です。が、蜂君が我が家の玄関の真隣に楽しそうに巣を作り始めてしまったのでした。しかも大きさからすると、けっこう危険なタイプの蜂君です。
私はにわかに、なんとなくウキウキしてしまったことを否めません。相手がなんであれ、生物が近所に巣を作るっていうのはちょっと楽しい気持ちになるのはどうしてでしょう。ところが、そうはいかないのが私の夫でした。
「君の、虫に寛容すぎるところだけは受け入れられない。」と何度か言われたことがありました。寛容というか、別に「あ、虫がおるなあ。」くらいの気持ちなんですが、都会育ちの夫は虫が大嫌いのようでした。
夫は早速アパートの管理会社に「大至急、蜂を駆除してください。私達の身に危険が迫っています」みたいな連絡をしていました。かくして、管理会社のスタッフが、超軽装でやってきました。駆除剤も何も持たずに、長い棒を一本だけ持って。そのおじさんは、蜂が巣を留守にしている間にその棒で巣をつっつき、地面にたたき落として帰って行きました。
私は、それを見届け、下の階に回覧板を持って行きました。自分の家に戻ろうと階段を上がったそのとき、蜂が戻って来ていました。めちゃくちゃ怒って大パニックになっています。私の家の玄関で怒りまくっていました。私はアパートの踊り場で立ち尽くし、蜂がいなくなって家に入れたのはそれから20分後のことでした。

次の朝、蜂君はめげずにまたその場所に巣を作り始めたのです。私はその健気さに少し感動さえ覚えていました。たった一匹のハッチは、自分一人でマイホームを建てようとしてるんでした。殺虫剤を買って来ていた夫に「私がどうにかするから放っといてくれ、蜂の事」と言いましたが、聞き入れてもらえませんでした。まあちょっと観察したかっただけだけどさ。夫は蜂の事を入念にネットで調べ上げ、またもや管理会社に連絡。
「巣の核のようなものを取り除かなければ、またやつらは戻ってくる!今度は入念にお願いします!」と、、、。
次の日、玄関を見るとハッチも巣もなくなっていました。私ははっきりとさびしさを感じました。ハッチ、さようなら。今度はもっと安全な場所へ巣を作るんだ。人間は危険なんだよ。

イラストレーターの谷口シロウさんから結婚お祝いのお菓子が届きました!ひょえー嬉し過ぎる。私の披露宴の変顔写真をお送りしたので喜んでいただけた様子でした。かわいい缶に入ったクッキーだ!どうもありがとうございます。
シロウさんは昨年10月にギャラリーDAZZLEで行なった「ポスターを描く展2」にて初めてお会いしたのですが、とても著名なイラストレーターの方だったので、シロウさんを見ただけで私は緊張していました。ところがお話ししてみたら、本当に優しくておもしろい方で、私はすぐにシロウさんが大好きになりました。
最近は女装して「レディシロウ」としても活動されておられます。

いただいたポストカードはもちろんシロウさんオリジナルです。色使いがとてもかわいいのです。この右端のヒゲの女性はシロウさん女装後の姿、レディシロウです。シロウさんは、女装をされるくらだからすんごいテンションが高い方なのかと思えば、非常に落ち着いた雰囲気の物腰の柔らかいジェントルマンです。男性の時は少しキリストっぽい雰囲気です。
ではなぜ女装をしているのかといえば、「心の解放」と「差別、偏見のない世界」がテーマだからだそうです。おもしろ深い方なのです。ポスター展でもそれをテーマにしていました。「女は女に生まれるのではない、女になるのだ」というフランスの哲学者シモーヌ・ド・ボーヴォワールの言葉を添えた素敵なポスターを作っておられました。男性のシロウさんが作ったというところがまた面白いのです。
東京っておもしろくて懐が深い所だな〜と、私はレディシロウを見て思うのです。性別も年齢も宗教もそんなことはどうだっていいじゃないか、一緒にしゃべろう、という気持ちになります。おもしろい人たちに会うと、東京へ住みたくなります。面白いというのはインタレスティングの方です。
田舎の良さも、都会の良さも色々ですね。
シロウさんどうもありがとうございます。クッキーを食べたあと、かわいい缶に何をいれようかと考えるのが今楽しいです。