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イラストレーター瀬島志保子のブログ
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さようなら、ハッチ。

なんのことやら分からない写真ですけど、近づくと危険で、私のオンボロケータイでは望遠もできなくて、こんなホクロみたいな写真です。が、蜂君が我が家の玄関の真隣に楽しそうに巣を作り始めてしまったのでした。しかも大きさからすると、けっこう危険なタイプの蜂君です。

私はにわかに、なんとなくウキウキしてしまったことを否めません。相手がなんであれ、生物が近所に巣を作るっていうのはちょっと楽しい気持ちになるのはどうしてでしょう。ところが、そうはいかないのが私の夫でした。

「君の、虫に寛容すぎるところだけは受け入れられない。」と何度か言われたことがありました。寛容というか、別に「あ、虫がおるなあ。」くらいの気持ちなんですが、都会育ちの夫は虫が大嫌いのようでした。

夫は早速アパートの管理会社に「大至急、蜂を駆除してください。私達の身に危険が迫っています」みたいな連絡をしていました。かくして、管理会社のスタッフが、超軽装でやってきました。駆除剤も何も持たずに、長い棒を一本だけ持って。そのおじさんは、蜂が巣を留守にしている間にその棒で巣をつっつき、地面にたたき落として帰って行きました。

私は、それを見届け、下の階に回覧板を持って行きました。自分の家に戻ろうと階段を上がったそのとき、蜂が戻って来ていました。めちゃくちゃ怒って大パニックになっています。私の家の玄関で怒りまくっていました。私はアパートの踊り場で立ち尽くし、蜂がいなくなって家に入れたのはそれから20分後のことでした。

次の朝、蜂君はめげずにまたその場所に巣を作り始めたのです。私はその健気さに少し感動さえ覚えていました。たった一匹のハッチは、自分一人でマイホームを建てようとしてるんでした。殺虫剤を買って来ていた夫に「私がどうにかするから放っといてくれ、蜂の事」と言いましたが、聞き入れてもらえませんでした。まあちょっと観察したかっただけだけどさ。夫は蜂の事を入念にネットで調べ上げ、またもや管理会社に連絡。

「巣の核のようなものを取り除かなければ、またやつらは戻ってくる!今度は入念にお願いします!」と、、、。

次の日、玄関を見るとハッチも巣もなくなっていました。私ははっきりとさびしさを感じました。ハッチ、さようなら。今度はもっと安全な場所へ巣を作るんだ。人間は危険なんだよ。

 

  • 2012年5月25日
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