長野に、初めて家族3人水入らずで旅行へ行きました。いつもだいたい私の両親やら姉やらがくっついていたので、(いや正確には私と息子がよくくっついていた)夫、私、息子の3人での旅行は初めてです。
なんで長野かっていうと、コープのレジャー紹介のチラシに「家族で遊んで泊まれる」という甘い言葉が書いてあったから。夏休みで混む前にいくべ!ということなのだった。でもいざそのホテルへ行ってみると、なんかシーズン前で、売りのラベンダー畑とか子どもが遊べるわんころパークだとかはまだやってなくて、意味が分からない感じになった。ただひたすらに遠かった。
長野というと、息子がまだこの世にいないときに夫と二人で旅行へ行った思い出がある。その時に、竹風堂という老舗の栗のお菓子屋さんに行って、そこで食べた栗みぞれというかき氷が忘れられない美味しさだったのです。夫もそのお菓子屋さんが大好きで、今回の長野ツアーに組み込まれていました。しかも小布施にある本店に行こうと。
東京からの長い長い道のり、思いのほか遠くて、もう一番近い竹風堂でいいやと途中で高速を降りて小さな支店に入りました。ところがそこでは栗みぞれはやっていなくて、再び小布施の本店を目指しました。もう夫は運転でヘロヘロ。やっとの思いで竹風堂の看板を見つけ、私は歓喜の声を上げました。ところが夫は突然右に曲がり、うねうねと奥まった駐車場へ。「ん?なんでこんな変な所に駐車場があるの?まあいいか」と、もう長旅で疲れていた私たちの脳内には正常な判断力というものが無くなっていたのです。
やっとの思いでたどり着いたその店は、竹風堂から数メートル離れた別の店、、、。それに全く気づかず、感激して写メまで撮って、店内に入り「あれ?なんだか前と雰囲気が違う、、、?こんなにカジュアルだったっけ?」と頭に?マークがひしめいておりました。それでも「栗のかき氷はありますか?」と聞くと、「今年はやっていません。」とのこと、、、。え!それを食べに来たのに、、、。とかなり落ち込んだものの、別の栗のお菓子を注文し食べましたが、全然美味しくなくてびっくり。あぜんとして悲しくて、肩を落として店を出ました。
私が落ち込みつつトイレに行って帰ってくると、夫が口をあんぐり開けて「しほちゃん!大変なものを見てしまった。今のは竹風堂やない!竹風堂はもう少し先にあったんだ!」と、、、。は?ああ、もう私たち疲れてるんだね。そうだよね。よく見て、店名が全然違うし店の雰囲気も全然違う。あほや。私たちはあほや。
でもね、、、。ふと周りを見渡すと、栗のお菓子やさんばっかり!!!どうやらここは栗のお菓子ストリートだったようで、ぐるっと見渡しただけで4軒くらい栗屋が軒を連ねていた。そ、そんなん知らんかったもん。もう焦って疲れて嬉しくて訳が分からなかったんだもん。
私はひとしきり夫に当たり散らした。殴りかかった。でも夫もずっと運転で、夫こそ疲れていた。ということで、笑い話にして、(殴りかかったけど)次の日にまた出直そうということになった。恐るべし栗ストリート。
息子は車が大好きなので終始ごきげんで、間違った栗屋のお菓子もほとんどたいらげ、車でたっぷり睡眠も取り、一人だけ元気だった。