先月は母の誕生日でした。父も姉も私も、思い思いの誕生日プレゼントを用意しました。
まず上のバカでかい南国風の木は父からのプレゼントです。父はザルのような感覚で物を選ぶので、我が家の屋根事情や玄関の大きさをすべて無視してこれを選んだらしく、この木はもう成長する事を許されません。すでにサイズがいっぱいいっぱいだからです。
誇らしげな顔で「ええやろ?これ。」と言っていた父でしたが、母は「もう少し考えてくれればええのに」と影でぼやいていました。毎年の事です。うちのエクステリアには、父がプレゼントしたばかでかい観葉植物が所狭しと置かれています。後ろにある、すでに屋根に頭がぶち当たって、葉っぱが折れ曲がっている木も、父が母にあげたものです。彼は、他の植物の名前は一切覚えようとはしませんが、自分の送った植物の名前だけはちゃんと覚えているようです。
これは姉からのプレゼントです。夏用スリッパ。
いつもは、しまむらで買った300円のスリッパですが今年の夏は足に優しい高級スリッパです。
でも母の足は大きくて、ざらざらしていて、人一倍よく動くので、このスリッパの命も短いかもしれません。
最後に私から母へのプレゼント。昔、ブラのワイヤーが飛び出た状態で使っていた母の胸に、ワイヤーが突き刺さっているのをみて「これからは、下着をあげよう」と私は思ったのでした。これは何着目になるのかな?
下着売り場で「母にあげる」と言うと、ラクダ色のでっか〜いパンツとか、ノンワイヤーのかわいくないデザインのものを販売員の人が出してくるので、もう何も聞かないようにしています。母は私よりなんでも派手です。顔も化粧も服装も性格も、私より100倍華やかな人間なので、これからも華やかなものを身につけて楽しく明るく生きてほしいと願っています。
姉がくれたスリッパと、私が数年前にあげたパジャマを着てくるくると回っていた母は、嬉しそうでした。



