「私はできる限り、丁寧な言葉であなたたちと向き合って来たつもりです。友達のような教師になるつもりはありませんでした。」と冷静で美しい言葉で冒頭に話す森口先生が、とても好きでした。友達のような教師が多くのドラマでもてはやされている今の日本で、こんなに背筋の伸びた潔い教師役は珍しいなと、嬉しくなったのです。
というか、なめられまくっている友達教師の自分がとても恥ずかしくなりました。
終始残酷で救いがない内容なのですが、スローモーションでブルーがかっている映像が非常に美しくて様々な箇所で刺激されました。キャストが全員美しすぎて、設定などもリアルでない部分がたくさんあるのですが、映画としておもしろいのでいいと思います。
こんなことってあるか?とは全然思いません。残酷で悲しい事実が多すぎて、どうして人は生きなくてはならないんだろうと多くの人が感じている世の中だと思います。映画でもありましたが、よい出来事よりも残虐な出来事の方が世間で騒がれます。だからこの映画もヒットしたんだものなあ。こうすれば人類はもっとよくなるという答えはどこにものっていませんが、少しでも自分の事を、相手の事を考えるきっかけを、映画という手段で与える強さを感じました。