うちの母は、バレンタインは大嫌いらしいけどクリスマスは大スキみたいで、昨日帰ったら庭からぶち倒して来たらしいモミの木風のものが転がっていた。ミドリだけは腐る程あるので、思い立ったらすぐに手に入る便利な田舎。門松に立てる竹も庭からいつも切り倒します。父はトランプとペン以外持った事がないくらい非力なので、木を切る仕事はいつも母が。
今年のクリスマスは人を招くので、俄然やる気の母。でも思い返すと、私が高校生のころまでずっと母はクリスマスには自作のツリーやリースを飾っていたことを覚えています。私が大学で家を出ていた間は、褒めてくれる人がいないので下火だったらしいです。姉や父は、あまりそういうのに気付かない質なので、盛り上がるのはいつも私と母だけです。姉にいたっては、気付かなさすぎて造花の水を換えていたくらいです。
気が向いたらツリーの飾り付けをするように言われていたので、帰って早々に飾り付けをしました。私は基本的に絵を描く事とモノマネ以外は器用ではありません。よく「美術をしている人だから期待したのに」と残念がられる傾向にあります。以前バイトをしていた看板屋さんは、2年たっても何事もうまくこなせなかったので失意の中辞めることになったくらいです。
なのでツリーも、なんというか、大した事はできませんでした。
仏像とクリスマスキャンドルが渾然一体となった我が家のリビング。これが正しい日本の風景というものだと、最近は思います。
やっとツリーを飾り終えたと思っていたら、母が今度はしめ縄を買って来たので、師走の慌ただしさをひしひしと感じました。