私は不覚にも、くらもちふさこさんの原作を読んだ事がないのですが、読まなきゃいかん!と思わされました。つらいときに開けると浄化されるような気がします。どうやらとても原作を大事にして、台詞も原作そのまんまの映画化だったらしいですね。
彼らのその後は一体どうなるのか気になるのですが、知ることはナンセンスな事なんだろうなと思います。まさしく「永遠に続かないものこそ輝いて、大切に思える」ということでした。
最近東京から田舎に帰って来たので、田舎の生活というものを肯定したい気持ちがとてもあるのですが、田舎に住んでいる人々を見て「どうして彼らはここに住んでいるんだろうな」とふいに思います。多くの人が「ここに生まれたからここに住んでいる」と答えるので、なるほどと思うだけなんですけど。そよちゃんも、この映画の舞台の人々も、そうやって暮らしている人たちです。どこにでも小さな暮らしがあって、住んでいる人たちがいる。それを優しく見守るような映画だと思いました。