大学生のときは、油絵を専攻しておりました。当時なぜか「人を描くのは楽しすぎて勉強にならないから、描いちゃいけない」と見当違いなルールを決め、昆虫ばかりを描いていました。本当は人を描きたかったんですけど。なんだか恥ずかしくて描けなかった。
でも人間の次に描きたかったのが、やはり昆虫でした。特に「ガ」の模様が好きで、よく大学の夜のトイレに死骸が落ちていないか探しに行っていました。(生きているのを捕まえるのは申し訳ないので、死んでるやつ限定)小さい茶色いのは嫌いでした。でもたま〜に、衝撃的にきれいなガを拾う事ができて、虫専用缶に収拾しておりました。
しかし、私は昆虫博士でもなんでもなく、虫の保存方法など知らないまま缶に収拾していたところ、ある日「煮つめすぎた煮物」のような臭気を発したので、恐ろしくて大学の空き地になぐり捨ててきました。それ以来は、もう図鑑に甘んじています。私はナウシカにはなれないし、やっぱり人間のが好きなのでした。
左の絵は、3年生のときに描いた「富士のために」とかなんとかいうタイトルの油絵です。今玄関に飾ってありますが、訪問者は多分居心地が悪いだろうと思います。