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イラストレーター瀬島志保子のブログ
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ばあさま達の愛。

三重で暮らす母から定期的に荷物をいただいています。そこには私が要望した数々の品物が入っています。毛布を3枚くれ、海苔は余ってないか、あそこのあの本棚に入っているミステリー小説を入れてくれ、など多種多様な要望に、母は細かく対応してくれて非常に助かっています。そして感謝しています。

その荷物の中に、同じく三重に住む私のばあさまからも野菜やらなんやらが入れてくれてあります。母が私に荷物を送る頃合いを見計らって、ばあさまは私に届けたい諸々を一緒に荷物に詰めてくれます。

今回は、巨大な白菜丸ごと一個と大根二本、私の大好きなお漬け物でした。私はスーパーのお漬け物ではダメなのです。おばあちゃんの漬けたやつが好きなのです。かといって、これまたばあちゃんの漬け物は、万人受けはしません。その独特の匂いと味は、ばあちゃんの漬け物マニアであるごく一部の人間しか好きではないかもしれません。私とか母とか、それで育って来た人間は、その味が麻薬のように好きです。なんというか、濃ゆ〜い乳酸菌の味がするのです。私の夫は、その特殊な匂いにおじけずいて、食べられないようでした。それをいいことに、私はこの送られて来た漬け物を一人で大事に食べています。

私は、ビニール袋で固く閉じられたその漬け物の封を開けたとき、その濃い漬け物の匂いとともに、冬のおばあちゃんちのストーブの匂いと夕ご飯の匂いを思い出し、それが当たり前に自分の日常にあったことが懐かしくなりました。あの時間は永遠に続くものではなかったのですが、永遠ではないからこそ、大事な記憶となるのです。

ばあちゃんは時に、母と荷物の梱包の事でケンカしながらも、一緒にダンボールに愛情を詰め込んでくれるのでした。

今回、私が入れてほしいとお願いした品物の中に「毛糸の靴下」というのがありました。この靴下は、2010年に亡くなってしまったもう一人の私の大阪のばあちゃんが、生前大量に作っていたストックの靴下です。このばあちゃんは編み物が得意でした。冬になると、私も姉も当たり前のようにこの靴下をはいていました。もう何枚もやぶけて、何枚も今まで編んでもらいはいてきました。ばあちゃんが死んで、この世からいなくなってしまっても、まだはいていない靴下のストックがあったのです。

今までは、やぶけたらまた縫ってもらえばいいやと思っていましたが、これからは簡単に捨てられないのだなあと思います。ばあちゃんの笑っている遺影より、この靴下のほうが何倍も、ばあちゃんの存在を思い出させるのでした。それはそこに存在して、私の足をまだ温めてくれているのです。

熱い想いを語ったあとに、全く関係のない話をします。先日友人のひとみちゃんがくれた美味しい抹茶ケーキの残りをむしゃむしゃと食べていたところ、ケーキの中から奇形のイチゴちゃんが這い出して来ました。最初知らずに口にほりこんでから、イチゴに存在感のある突起を感じて出した所、かなり変わった形をしていました。これは、、、私のお腹の赤ちゃんが男の子だということを予言しているのでしょうか?ちなみにまだ性別ははっきりしていません。

そして、こういう形のイチゴちゃんも、ちゃんとケーキに入れてくれたケーキ屋さんに、私は何か妙な温かさとユーモアを感じたのでした。

  • 2012年12月3日
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暑がり、寒がり。
ひとみちゃん、よーちゃん来る。
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