志摩観光二日目、志摩スペイン村パスポートは二日間有効だったにも関わらず、別の観光地を求めて出発しました。ホテルで色々な観光パンフレットを検討した結果、「大王埼灯台」という場所に決定。ここはどうやら絵描きの街らしいのです。
言われてみれば絵になる風景。そういえばちょっと前にNHKの朝のニュース東海版で紹介されていたような。そのときは夏だったから、絵描きのおじさんとかが灯台を描いている映像が流れていた。
私も高校生の頃には美術部で、大学生の頃には学部で風景画実習に毎年行っていましたが、私は風景画を描くのが大嫌いでした。理由は直球で、下手だからです。私は風景画がドヘタクソなのです。だからいつも私の描く絵は背景は真っ白なのです。それと、なぜわざわざ外で描かなきゃいけないんだろう?というのがそもそも疑問なのです。私は制作途中を人に見られるのが嫌いです、制作途中に風が吹いてキャンバスが飛ばされるのも、虫が飛んで来て足を刺されるのも大嫌いです。そこに雨が降ろうものならもうコタツで早くミカンでも食べたい気持ちになります。だから風景画を描かなきゃいけなかった日々を思い出すと、面倒くさかった思い出と、さぼって人にちょっかいをかけにいった思い出と、買い食いをしていた思い出しかありません。
風景画についての悪口ばかり描いてしまいましたが、人が描いたものは好きです。自分が描くのがイヤなだけです。それにしてもこの灯台のてっぺんから海を眺めた時は、なんかすがすがしすぎて鼻がつーんとしました。海を目の前にして、絵を描きたくなるなんて信じられない。ただよだれを垂らして見ていたいよ。
海と言えば干物。この魚達の家族がこの光景を見たら気を失うだろう。かつて一緒に泳いだ仲間は今天日干しに。金子みすず風に魚側の目線から考えてみました。
海の近くは津波がこわいんだってことを、今年は思い知ったけど、それでもやっぱり海の街は本当にいい。全部いい。匂いも食べ物も風もいい。山を見ても甘酸っぱい気持ちにはならないけど、海を見るとどうして甘酸っぱい気持ちになるんだろう。どうして私の家の周りは山だらけなんだろう。
数ある干物の中から、私はイカだけをチョイス。今日食べようと思う。
今回の旅行で思った事は、三重県人はスペインに頼らないで、三重の昔からの観光物を大事にしたらいいんじゃないかということでした。