冬以外は、けっこうな頻度で猿がうろつく我が家の周辺。
その日、外が妙に騒がしいのでベランダに出てみると、いつもは静かな田んぼのあぜ道に猿が徒党を組んで押し寄せていました。あまりに騒がしいので、近所の人もわらわらと外に出て来て猿を見物。最近都会から引っ越して来たお隣のハヤシさん一家は、小さな娘さん二人と、お父さんと、お母さんと、おじいちゃんの家族全員で興奮した様子で見物していました。
昔からこの地域に住んでいる人たちは、猿=敵なので田んぼに向かって猟銃の空砲を鳴らしたり、大きな音を出したりして追い払おうと必死でした。しかし、猿達は知らぬ顔で実ったばかりの麦をむしゃむしゃ食べています。
こちらはまた別の日。本日は我が家が狙われました。朝から外の薮が揺れていました。
見ると庭に4匹の猿が。数では負けている。私と母は静かに窓を閉めに行きましたが、そのときに猿と目が合って威嚇されました。猿はよくわかっていて、相手が男だと例え中学生でも逃げるのですが、相手が女だと年齢関係なく応戦してこようとします。例え私が関取のような声色を使ったとしてもダメなのです。
私と母は、縮み上がりながらもちょっとだけスリルを楽しみました。


