夫の転勤先が決定しました。東京です。寝耳に水とはこのこと。私は1年前に夫と結婚して、三重から愛知の一宮に引っ越してきたばかりですが、もう一宮とおさらばです。つい最近荷解きをしたと思ったら、今またダンボールに詰め込んでいます。まあ余計な物が増えなくていいや。
しかし、4月に出産という人生の一大イベントを控え、キャパシティの低い私の脳みそは今大変に混乱しています。とりあえず、赤子は私の故郷三重で出産しますが、子育てに慣れるまで三重にいるつもりです。なので夫とはしばらく三重と東京で離ればなれです。夫はしばらく耳栓無しで眠れるので案外ほっとしているかもしれません。
一宮の駅も図書館も、つい最近リニューアルオープンしたばかりだったのにな〜。短い間だったけど、お世話になりました。私にとっては縁もゆかりもない土地だったから、きっともう二度とここに戻って来る事はないのだろうと思うと、景色を目に焼き付けておこうと思いながらしみじみと散歩する。激安スーパーのカネスエ、つかはらレディースクリニック、こども図書館、市役所、中保健センター、名鉄百貨店、さようなら。
東京はというと、なにせ3年前まで5年間住んでたから友達だっていっぱいいるもんね。へへん。でも3年前にどうして故郷三重に戻って来たかっていうと、東京砂漠に疲れ果てたからでした。当時はアルプスの少女ハイジかっていうくらい、もう三重の田舎の山が恋しくて恋しくておかしくなってたなあ。窓を開けても隣の屋根しか見えないから「山が!山がないいいい!!」って心の中で叫んでた。占い師からは、もう少し三重に帰るのが遅かったら、あなたは色々おかしくなってたでしょうね、とまで言われたりした。いや、十分おかしかったよ。
私は三重でおばあちゃんの漬け物を食べて、母といっぱいしゃべって、地域の中学校の非常勤講師をして元気を取り戻した。窓から見える梅の花とか、田植えの時期に田んぼにいっぱいはられた水とかが私を元気にしてくれた。結婚もして、子どもまでお腹にできた。とても大事な3年間だった。
今ならまた東京に住める。側で支えてくれる人もできたし、守らなくてはいけないものもできたし、東京での生活を楽しみにしている。もう眉毛の手入れもしてないし、産毛もボーボーで服もずっと買ってないけど、田舎くっさい私を東京はまた受け入れてくれますように。
とりあえず、あと数日で三重に帰る。春の三重が大好き。おばあちゃんの漬け物も食べられる〜。