私の心境を表した写真です。
以前このブログで「命の◯江兄弟社」という文章を書いたのですが、あの病が再びこの夏発症したのです。「知るかよ」という方のために再び一から解説します。あの病とは、「くちびるぶつぶつ病」です。朝突然、くちびるが猛烈なかゆみに襲われ、真っ赤に腫れてぶつぶつがいっぱいできて、水泡ができて、そこがやぶれてリンパ液が流れ出て痛くてかゆくて最悪の病気なのです。口の両端が切れて、血が滲んで、大笑いしたくてもできなくて、うまく話す事もままならなくなりました。口元を見られるのがいやで、マスクをするようになりました。
私は5年前くらいにこの正体不明の病に襲われ、皮膚科をはしごするも原因が見つからず、ワセリンを塗り続けていました。毎日毎日憂鬱でした。それが2年くらい続いて、ある日◯江兄弟社のリップクリームをぬったところ、突然治ったというのが前回の話。それからも、口紅を塗ったりするとまた発症したりしていましたが、それも◯江兄弟社のリップでどうにか持ちこたえていました。
それ以来私は、持ち歩くポーチに1つ、寝室に1つ、キッチンに1つというふうに、だんだんそのリップがなくては不安で不安で、毎日数十回塗るような生活を続けていました。
ところが、この夏。それはイギリス旅行中に始まりました。最初は軽いかゆみだったので、そんなに心配していませんでしたが、日を追うごとに悪化して、帰りの飛行機に乗る頃にはかなり腫れ上がっていました。そこでも私はそのリップクリームさえ塗ればおさまるんだと思って、一生懸命塗っていました。慣れない外国旅行で、ストレスが溜まったのかな?と思っていました。
しかし日本に戻ってからも悪化する一方だったので、ネットで原因を探した所、どうやら「保湿依存症」ではないかとのことでした。クチビルが乾く間もなく、リップクリームを塗り続ける人や、保湿していなければ落ち着かないという人がなる病だそうな。確信がほしい私は、街で一番評判のいい皮膚科を受診しました。
どんぴしゃりでした。素敵な老紳士のお医者様は「まちがいありませんよ、保湿のしすぎです。対策は、何もしない事です。絶対に何も塗らないでください。それが一番の薬ですよ。自分の持っている再生能力を信じてください。」と。私は涙が出そうになりました。そうしてお医者様は、「脱、保湿剤」という論文のコピーを私にくださいました。
何もリップクリームが悪いのではありません。「やりすぎ」がいかんのです。私はそういえば、ハンドクリームなどもこまめに塗っていたのに、どんどんカサカサになっていったような気がしました。最近は別の本を読んで、基礎化粧品類を一切やめたところでした。顔になにも塗らなくても、特に何も問題ない事が分かりました。
私は今まで何を一生懸命守ろうとしていたのだろうと、ぽかんとした気持ちになって、そのあと晴れやかな気持ちになりました。
沖縄風にいうと「すべてのことはなんくるない」ということになるのでしょう。気にし過ぎちゃいかんのです。自分の体は何かを補わなくてもがんばってくれるのです。こう見えてクヨクヨ体質で神経質な自分の性格にも問題があったのです。
私と同じ病気で悩んでおる方がいたら、「自分の体を信じろ!何もするな!」と言ってあげてください。
保湿をやめてから2週間で、私のくちびるは元通りになって、大きな口で笑っても、大きなおにぎりにかぶりついてももう平気になりました。