私はイラストレーターの他に中学校の非常勤の美術教師もしています。その他にも地域の小さな集会所で、テスト前に中学生の勉強会の監督??見張り番?のようなこともしていました。
はっきりいって私が「勉強しろー!!」と怒鳴ろうがわめこうが、生徒達はいつも勉強そっちのけで遊びに夢中でした。見張り役としての効力は皆無に近かったような気がします。しかも私は数学の話になるとさっぱり教えられずに、面目ないへっぴり先生でした。それでも私はその勉強会に行くのが好きでした。学校ではない場所で生徒達と話す事はとても楽しい時間でした。
4月からこの地域を離れるので、もうこの勉強会にも行けなくなってしまいます。そのことは生徒には直接言っていませんでした。ところが最終日に、子ども達からの色紙と花束をいただきました。本当にびっくりしました。子ども達は知っていたのに、全然そんな事を表には出さなかったからです。
色紙には、ヘタクソながらも丁寧に書こうとしているかわいい字がびっしりと並んでいて、勉強会に来ていた遊んでばかりのメンバーの顔が一人一人浮かんで来ます。今まで何度か色紙をいただいたことはありますが、いくつになっても色紙をもらうことは特別に嬉しい事なんだなと思いました。
「先生は怒らないから好きでした」とか、なんか違うぞ?と思いながらも、2年間の勉強会の時間がぎゅーっと詰まっている一枚の紙。大事にします。ありがとう。
「せんせ〜〜い。今日勉強会来るよな〜!?」という、あの三重弁の響きを忘れません。